したたかな鹿島らしい試合運びを披露

　後半開始直後には蔚山の20歳MFハン・スンギュが思い切り良く放ったミドルシュートが右ポストを直撃し、鹿島はいきなり肝を冷やす場面を作られた。だが苦しい流れのなかで迎えた後半19分、セットプレーに活路を見出した。レオ・シルバの突進で得た左CKで、永木亮太が蹴ったボールが金崎の頭に合い、ゴールネットを揺らして先制。1-0と先手を奪った。

　先制直後に鹿島は相手FWウ・ジョンホに決定機を与えたものの、クォン・スンテが再びのビッグセーブで大ピンチを切り抜ける。そして同37分、スローインから金崎がキープし浮き球パスを供給。これに反応した鈴木が冷静にゴール左隅を打ち抜き2-0とし、勝利を決定づけた。

　したたかに90分間をマネジメントする鹿島らしい戦いぶり。悲願のACL初制覇、そして2年連続のFIFAクラブワールドカップ出場に向けて最高のスタートを切った。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images