鹿島がリーグ8戦負けなし4連勝 3発で横浜FM撃破、好調の右SB濃野公人が逆転弾
鹿島ホームで行われた
2位の鹿島アントラーズは6月1日、J1リーグ第17節で13位の横浜F・マリノスと対戦。1993年のJリーグ開幕から一度もJ2降格を経験していない両チームの激突は、前半に横浜FMが先制したが、後半に3点を挙げた鹿島が3-2の逆転勝利を収めている。
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ホームの鹿島は5月25日の札幌戦(3-0)以来の公式戦。それに対して横浜FMは5月29日に未消化だった柏戦(4-0)を行ったばかり。しかもその直前にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦のアル・アイン戦(1-5)もUAE(アラブ首長国連邦)で戦っており、コンディション的には圧倒的に鹿島が有利な状況だった。
前節の札幌戦と同じスタメンを組んだ鹿島に対し、横浜FMは柏戦で負傷して途中交代したGKポープ・ウィリアム、ハーフタイムでベンチに退いたDF松原健がメンバー外になっている。
最初のチャンスを作ったのは鹿島。前半7分にボールをつないでいき左サイドからDF安西幸輝が折り返したボールをDF濃野公人が合わせたが、シュートを枠に飛ばすことはできなかった。すると前半10分、横浜FMが先制点を挙げる。MF渡辺皓太が高い位置でプレスをかけてミスを誘発するとFW井上健太がシュート。GK早川友基がはじいたボールを詰めていたFWアンデルソン・ロペスがゴールに押し込み、1点をリードした。
先制した横浜FMは、FWヤン・マテウス、井上の両ウイングも多くボールに触ってチャンスを作っていく。鹿島も前半23分にCKからチャンスを作り、MF名古新太郎が右足のボレーをゴールマウスに飛ばしたが、GK飯倉大樹が反応して得点を許さなかった。
鹿島も前半32分、セットプレーでDF植田直通が折り返したボールを先制点の場面でボールをロストしたDF関川郁万が押し込んだが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の結果、関川がオフサイドと判定されて得点は認められなかった。攻勢の鹿島は同36分にも横浜FMの守備を崩し、FW鈴木優磨の折り返しから濃野がゴールを狙ったが、GK飯倉が左足でゴールを守る。同36分にも鹿島はチャンスを作り、FW師岡柊生の折り返しをMF仲間隼斗がシュートしたが、枠を大きく越えていった。
横浜FMも井上のスルーパスから天野が抜け出すなどチャンスを作るが、追加点は挙げられない。同45分にはDF永戸勝也がヤン・マテウスとのパス交換からチャンスを作り、A・ロペスにラストパスを出す。あとは押し込むだけというボールだったが、A・ロペスのシュートは右に外れ、リードを広げることはできなかった。このまま前半は1-0と横浜FMがリードして折り返した。
後半のスタートと同時に鹿島は師岡に代えて、FWチャヴリッチを起用する。後半5分、鹿島は鈴木のループパスからMF仲間隼斗が決定機を迎えたが、戻ってきたDF上島拓巳にチャンスをつぶされてしまう。それでも後半13分に鹿島は、右サイドから横浜FMの守備を崩すと、大外で張っていた鈴木が流れてきたボールを左足でシュートして右サイドネットに送り込み、試合を振り出しに戻した。
追い付かれた横浜FMは、後半17分に井上を下げてFW宮市亮を投入する。その直後のコーナーキック(CK)からDFエドゥアルドがヘッドを放ったが、GK早川がセーブする。こぼれ球をDF加藤蓮がシュートしたが、オフサイドの判定で認められなかった。鹿島も同20分にチャヴリッチがミドルシュートでゴールを狙ったが、GK飯倉がわずかに触ったボールはクロスバーに嫌われた。
それでも鹿島は後半29分に左サイドの鈴木を起点に横浜FMの守備を崩す。知念のパスを受けた濃野がシュートを放つと、戻ってきた永戸の足に当たってGK飯倉の逆を突く形になってゴールに決まる。右サイドバックの濃野のシーズン5点目となるゴールで鹿島が2-1と逆転した。さらに後半39分にも関川がセットプレーからゴールネットを揺らし、鹿島が横浜FMを引き離した。
後半ATには横浜FMも途中出場のFW植中朝日が1点を返す。しかし反撃もここまで。鹿島が3-2で競り勝ち、勝ち点を35に伸ばして、首位の町田と並んでいる。
(河合 拓 / Taku Kawai)