判定の理想形!? 「主審の泣きどころ」を副審&VARでカバーしたJ1事象に脚光「いいサポート」
元日本代表DF坪井慶介氏は「VARがいることでちゃんとハッキリした」と発言
スポーツチャンネル「DAZN」による、今シーズンの審判に関する新番組「Jリーグ審判レポート」が配信され、5月6日に行われたJ1リーグ第12節、東京ヴェルディとジュビロ磐田の試合でハンドの反則により東京VへのPKと判定された場面が、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)との音声も公開しながら取り上げられた。
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前半33分、東京Vはコーナーキックをファーサイドに蹴り込むとDF千田海人がヘディングで折り返し。このボールがMF松本昌也の左腕に当たったところで飯田淳平レフェリーはハンドの反則として東京VへのPKと判定した。
VARの先立圭吾氏、AVARの平間亮氏と飯田レフェリーを交えた会話の音声では、PKの判定とほぼ同時に先立VARが「ポッシブルハンド確認します」とコメント。映像の選択に入る一方で、平間AVARは「ポッシブルアウトもあるからね」と、千田の折り返しの前にボールがゴールラインを越えているかどうかを確認する必要に触れていた。
その後、映像でハンドの判定に問題がないことを確認し、飯田レフェリーには平間AVARから「ハンドのチェックは終わっています。ラインアウトの確認をしています」と連絡。最終的に判定に変更なくチェックが終わった。
飯田レフェリーから磐田の選手に対して「手が離れているとVARも判断しているし、俺も判断している。終わりにしましょう」と話している音声も入っていた。
ゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏は、「第四審判まで含め4人の目で見ても難しいような位置だと思う。VARがいることで、ちゃんとハッキリしたシーンだと思う」と話した。
現役時代にJ1で数多くの試合を担当した日本サッカー協会(JFA)審判マネジャーの村上伸次氏は「副審サイドのペナルティーエリア内はレフェリーの泣きどころ。死角や見えないところがたくさんある。それをみんなで見ないといけない。そのなかで、今回の判定は実は副審がフラッグアップしてハンド(の判定)をサポートしている。そこにレフェリーの飯田さんがPKの笛を吹いて、そこからVARのチェックになった」と、副審の田中利幸氏によるサポートがあったと説明している。
また、村上マネジャーはこの場面での田中副審について「ボールの位置がオフサイドラインになる。オフサイドも見ないといけない、ゴールラインのインアウトも見ないといけない、ハンドも見ないといけない。3つのことが連続というか同時に起こるシーン。非常にいいサポートだった」と話していた。