町田・黒田監督、浦和サポ“ド迫力”声援に脱帽…「慣れ親しんだ埼スタだったけど違う」
J1第16節で浦和レッズとアウェーで対戦、54歳の誕生日に2-1勝利
FC町田ゼルビアは5月26日のJ1第16節で浦和レッズとアウェーで対戦し、後半アディショナルタイムの勝ち越しゴールで2-1の勝利を収めた。黒田剛監督は「最高のハッピーバースデーを歌ってくれたということは、本当にこの上ないプレゼント」と話した。
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両チームとも大きなチャンスを作り切れない中で迎えた後半7分、町田は浦和がFW前田直輝につけたボールに素早く寄せて奪うとショートカウンターへ。中央へのボールでFWオ・セフンの裏側に潜り込んだMF平河悠がボールを受けるとGK西川周作との1対1になった。平河のシュートは西川が一度セーブするも、こぼれ球を再び平河が押し込んで町田がアウェーで先制した。
しかし直後の後半9分、浦和が中央を経由して右サイドで前進すると、中央への浮き球をMF安居海渡がつなぐとDF石原広教の頭を経て最終ラインの背後に出たボールにMF伊藤敦樹が反応。右足シュートを蹴り込んで1-1の同点に追い付いた。
浦和は残り15分で青森山田高校出身のMF武田英寿を投入。当時の監督だった黒田監督の前でのプレーになった。そして後半アディショナルタイム、町田は平河のラストパスに反応したFWナ・サンホがペナルティーエリア内に入ると、浦和はDFアレクサンダー・ショルツが痛恨のファウル。このPKをMF下田北斗が蹴り込み、これが決勝ゴールとなり町田が2-1で勝利を収めた。
そして、勝利後には町田サポーターの前に黒田監督や選手が挨拶に向かうと、この日が54歳の誕生日だった黒田監督に向け、「ハッピーバースデー」が歌われていた。
青森山田高校を指揮していた当時、国立競技場の改修中は埼玉スタジアムが全国高校サッカー選手権の会場になっていた。それだけに「この埼玉スタジアムはもちろん青森山田時代から何回も高校サッカーの準決勝、決勝というステージでやらせていただいたし、レッズにいた武田英寿も教え子であり一緒に戦った経験もありますけど、そういったところで武田と敵ではありますけれども、同じピッチで試合ができるということもすごく考え深いものがあったし、すごく嬉しく思った」と話した。
互角に展開での勝利に「最高のハッピーバースデー」
その一方で「慣れ親しんだ埼スタだったのはありますけれども、これだけのレッズサポーターに囲まれると迫力が改めて違うなという印象も受けた」と話し、「入りから浦和さんの圧倒的なサポーターのパワー、力というものが必ず選手に乗り移り、そこに屈することがあれば、もうひとたまりもないということで、選手たちを奮い立たせて入った」と試合前の一幕を明かした。
互角の展開だった試合を競り勝ったが、黒田監督は「今日、私の誕生日ということもあって、何よりも勝ち点3のプレゼントが欲しいということで、もう一盛り上がりをしてベンチから送り出した」として、「最高のハッピーバースデーを歌ってくれたということは、本当にこの上ないプレゼントだなというふうに思いますし、改めて感謝したい」と喜びの声を残していた。