2年越し獲得今季加入の助っ人FWが浦和に“順応” ゴール量産突入へ「チャンスができている」

浦和のチアゴ・サンタナ【写真:徳原隆元】
浦和のチアゴ・サンタナ【写真:徳原隆元】

チアゴ・サンタナは京都戦で2試合連続ゴール

 浦和レッズは5月15日のJ1リーグ第14節で京都サンガF.C.をホームに迎え撃ち、3-0の勝利を収めた。FWチアゴ・サンタナはチームの3点目を決めて2試合連続ゴールとなったが、シーズン序盤よりも明らかにゴールチャンスが増えてきている。

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 サンタナは今季に向け清水エスパルスから加入。浦和は昨季の開幕前にも獲得を狙ったもののそこには至らず、開幕後に獲得したギニア代表FWホセ・カンテが活躍も見せたものの現役を引退。改めてストライカーとして2年越しの獲得に至った。

 そのサンタナは特に前半は相手を背負ってボールを受けてポイントになるプレーを増やした。かなり激しくマークを受けたものの、MF安居海渡の先制ゴールの場面では丁寧なボールを落とすことでミドルシュートにつなげた。そして2-0になった後の後半23分にはMF伊藤敦樹が獲得したPKでキッカーを務めた。しかし、右を狙ったシュートはGK太田岳志にセーブされた。

 その後も後半31分にはMF渡邊凌磨のクロスに右足でバイシクルシュートのように合わせたがファインセーブされた。それでも直後の後半32分、チームが高い位置でボールを奪いMF小泉佳穂のラストパスを受けるとニアサイドを抜いた。「ファーストタッチができた時にGKを見て、最初はファーサイドに打とうと思ったけど空いていなくて、狭いGKサイドしかなかったけど、うまく決められて良かった」と、冷静に全ての状況を見て蹴り込んでいた。

 後半37分には前線で相手からボールを奪い取ると、そのままドリブルで運んでシュートを放ったが惜しくもゴールポストに当たって外れた。それでも、シーズンの序盤を考えればこれだけ多くのチャンスがサンタナに訪れていることは、浦和の攻撃が進歩していることを示している。

 前節のアルビレックス新潟との先制ゴールは渡邊のスルーパスに抜け出してGKとの1対1を決めたものだったが、それまでのゴールがPK、セットプレーからのヘディング、50メートル級の超ロング弾といった内容だっただけに、初めて“普通のゴール”を決める形だった。そして、この日はこうやっていくつも流れの中からゴールチャンスがあった。

 サンタナもまた「相手のマークが厳しい中で、チャンスが少ない中で自分たちが結果を出さないといけない。開幕のころはチャンスがなくてPKのチャンスしかなかったけど、最近はオープンプレーでもチャンスができている」と話す。当時はサンタナもコンディションとプレーの質が上がっていなかったが、チームと一緒に軌道に乗ってきた感がある。

 これでリーグ14試合を終えて7ゴールとなった。シーズン34試合時代の2022年に27試合出場14ゴールで得点王を獲得しているサンタナだが、フィニッシャーとしての決定力は証明してきているだけにチームの攻撃が機能してくれば勢いよくゴール量産していくことも期待できそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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