浦和今季初のリーグ連勝も…アウェーでなぜ14失点? 監督が課題指摘「全く良くなかった」
定例のオンライン会見実施
浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督は、5月13日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。今後の改善点について「相手がボールを持っている状況でのミドル、ローブロックでもアグレッシブな守備ができれば」と話した。
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浦和は11日のリーグ第13節、アルビレックス新潟とのアウェーゲームに4-2で勝利した。今季初のリーグ連勝となったが、その要因の1つがアウェーでの成績が良くないこと。この新潟戦がアウェー7試合目にして2勝目で、これ以外では1分4敗。7試合で合計14失点していることも含め、ホームゲームと比べた時に安定感に欠けるのは事実だろう。新潟戦も後半25分までに3-0でリードしながら、一時は3-2にまで追い上げられた。それ以外にも、失点しそうな場面も少なくなかった。
ヘグモ監督は「例えば3-0でリードしている時間帯では、規律とクオリティーが必要になる。3-1になったあの失点は、全く良くなかった」として、「ゲームのあらゆる状況で一貫性のあるプレーを見せられるようになれば、そのスタイルにブレがないところまでいけばアウェーゲームでもチャンスを作れるだろう。アウェーのほうがオープンな展開が多い。そのためには攻守で、やりたいことを出せるように、安定性を出さないといけない」と話す。
新潟戦は前後半とも最後の15分くらいでかなり押し込まれてしまった。今季の失点は、カウンターなどよりも単純に押し込まれた時間帯に耐えきれないものが多い。ヘグモ監督は「もちろんポゼッション率をさらに上げることも1つ必要だし、失ってハイプレスを掛けることもそうだが、相手がボールを持っている状況でのミドル、ローブロックでもアグレッシブな守備ができればと思う。試合の中でいろいろなペースがあると思うが、それぞれで対応できるようにしないといけない。それには戦術的、フィジカル、色々な要素があると思う」と話す。
そして、そのために重要なことの1つに選手たちのマインドセットがあるとして、「90分のハイプレスは難しい。ミドルゾーンで構えた時をカウンターのチャンスと思ってポジティブにやるべきだろう。そういった守備の時間ではチームの構造も大事だが、メンタリティーも大切になってくる」と指摘していた。
昨季にJ1最少失点を記録したチームは、かなり自陣に相手を引き込んで守るスタイルだったことで攻撃力の減退も否めなかった。今季は得点力のアップを1つのテーマにしていたが、連勝した横浜F・マリノス戦と新潟戦の得点場面について「最近はボールホルダーの前の選手のランニングが増えているのはとても良いこと。マリノス戦でのゴールもそうだし、新潟戦の2点目や3点目も非常に良い形だった」と、ゴールへの過程でも質が上がっていると話している。
乗り越えていくべき課題は明らかなだけに、そこが改善してくるとホームゲームの強さからも一気に順位を上げてきそうな気配もある。できるだけ早く安定感のある試合運びを身につけられるかがカギになりそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)