パリ五輪で日本人女性審判員トリオ選出、JFA審判委員長も驚き「なかなかないもの」
パリ五輪の審判員として日本から山下良美審判員ら3人が選出
日本サッカー協会(JFA)は、5月9日にレフェリーブリーフィングを開催。今年のパリ五輪の審判員として日本から山下良美審判員らの3人が選出されたことについて日本サッカー協会(JFA)審判委員長の扇谷健司氏は「日本の代表チームとともにいい試合をしてほしい」とエールを送った。
国際サッカー連盟(FIFA)は4月、全体で主審21名、副審42名、ビデオ・アシスタント・レフェリー20名、サポート審判員6名を発表。日本からは山下審判員が主審、坊薗真琴、手代木直美の両審判員が副審として選出された。3人の審判員は2019年と23年の女子ワールドカップ(W杯)、21年の東京五輪でもトリオとして選出され、今年の男子アジアカップではオーストラリアとインドの試合を担当するなど多くの経験を積んでいる。
扇谷委員長は「(ここまで連続で選出される審判員は)なかなかいないもの。逆に当たり前と思ってしまっている自分もいる」と話し、「彼女たちには上手くいかないこともあったけれども、例えば山下は今シーズン、昨シーズンよりもJ1でのパフォーマンスは上がっていると思う。坊薗はJ1、手代木はJ2を中心にしているが、男性審判員とも競争しながら今回また3人で行ける」と、3人の審判員の現状について話した。
そのうえで、扇谷委員長は「五輪で日本代表チームが決勝に立ってほしいが、その中で存在感のあるパフォーマンスを審判員3人が示してくれたらいいと思う。次の女性審判員や男性もそうだし、こういった形で日本人が行くことが次につながる。我々としたら続けていきたい。男女の担当は区別されていなくてどう割り振られるか分からないけれども、日本の代表チームとともにいい試合をしてほしい」とエールを送りながら、日本から審判員が継続的に選出されていることの意義も話した。
日本チームの試合を日本人審判員が担当することはできないが、女子W杯では優勝候補の対戦する難易度が高いとみられるゲームへの割り当てもあった。4大会連続で世界大会に参加するトリオの活躍も、男女の代表チームとともに期待される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)