「CLベスト16勢力図」をデータで検証 欧州最強の座を狙う列強の戦術的傾向とは
グループステージの数値を用いて勝ち残った16チームを分析
欧州ナンバーワンのクラブチームを決めるUEFAチャンピオンズリーグのノックアウトステージが、日本時間の2月15日早朝から始まる。どのようなチームが揃い、それぞれグループステージでどういったデータを記録してきたのか。現在勝ち残っている16チームについて、データ分析会社「Instat」社のデータを用い、各チームの特徴を紐解いていこう。
Instat社では「攻撃」という要素を、攻撃のスタートプレーと時間、スピードから大きく3つに分類している。1つはポゼッションによる攻撃、2つ目にカウンターによる攻撃、3つ目がセットプレーだ。全体的にはポゼッション攻撃が多くなり、カウンター、セットプレーと続く。重要なのはゴールを奪うために、それぞれの攻撃からシュートまで運べるかどうかだ。
最初に紹介するグラフは、ポゼッション攻撃とカウンター攻撃のうちシュートを伴った割合を示している(データ1参照)。ベスト16に残ったチームは、ポゼッション攻撃からのシュート割合が10%、カウンターの同データは15%付近が多い。そのようななかで突出しているのはバイエルンだ。双方ともに高い数値を記録し、どの攻撃からでもシュートへ運べる強みを持つ。
逆にデータ上、他のチームから離れた位置にいるのがレスターだ。ポゼッション攻撃からのシュート割合が低いため、このようなグラフとなったが、彼ららしい特徴とも言える。
セットプレーからのシュート割合については、グラフの右に表でまとめた。ロングレンジからのシューターがおり、かつ高さのある選手を備えるレアル・マドリードがトップとなっている。ポゼッション、カウンターからシュートへ運べなくても、良い位置でセットプレーを奪えることができれば、ゴールへの確率は高まるだろう。