U-23日本、ウズベキスタン戦出場16人を英記者採点 「勝利のファクター」と絶賛されたのは?
英国人記者チャーチ氏が採点
U-23日本代表は、現地時間5月3日に行われたU-23アジアカップ決勝戦でウズベキスタンを1-0で下し、2度目の大会制覇を果たした。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が出場したメンバーを採点している。
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U-23日本代表・ウズベキスタン戦の出場メンバー採点(10点満点)
<GK>
■小久保玲央ブライアン 7
100分のMFウマラリ・ラクモナリエフのPKを止めた彼のセーブが勝利のファクターとなった。日本がトロフィーを再び手にするための素晴らしい奮闘。決勝戦、そして大会を通じて堅実なパフォーマンス。
<DF>
■関根大輝 5.5
PKにつながるハンドの判定は非常に不運だった。日本が終始低調だったなかで、守備でのパフォーマンスには安定感を欠いていた。
■高井幸大 5.5
いくつかのパスミスなど不安定なパフォーマンスだったが、最終的にウズベキスタンの守備をこじ開けるのに関与した。大会を通じて信頼できる活躍だった。
■木村誠二 5
最終ラインからボールを持ち出そうとしたところで、何度かポゼッションを失った。ウズベキスタンのゴールをかすめるようなシュートは惜しくも外れた。
■大畑歩夢 5
前の試合で見せたような侵入は影を潜め、ウズベキスタンのウインガーのプレッシャーを受けたため、いつも以上に後方に押し込まれていた。
<MF>
■藤田譲瑠チマ 6.5
今大会最高のパフォーマンスではなかったが、ボールを持った時の確実性と頭脳明晰なアプローチでチームを勝利に導いた。一連の力強い活躍で大会MVPにも相応しい。本物のリーダー。
■松木玖生 5
準決勝のイラク戦では印象的だったが、藤田と近い深めの位置でプレーしたこの試合はエネルギーと鋭さを欠いたさえないパフォーマンスで、謎めいた存在であることを証明した。
■山本理仁 5
ウズベキスタンが試合を優位に進めるなかで、今大会の序盤戦で見せていたような推進力やエネルギーは欠いていた。残り18分で交代したのも驚きではない。
■藤尾翔太 5
イラクとの準決勝で山田楓喜が素晴らしい出来だったことを考えると、彼が右サイドで先発したのは驚きのチョイスだった。フィジカル面の強さは示したが、サイドでのクオリティーや鋭さは物足りなかった。1時間で荒木と交代した。
■佐藤恵允 5
今大会でクオリティーの高さを証明した一人だが、ウズベキスタン戦ではエネルギーを欠いていた。途中交代も納得。
<FW>
■細谷真大 5
今大会、そのフィジカルを生かして相手のDFにとって手に負えない存在であることを証明したが、ウズベキスタン戦では最善の努力を尽くしたにもかかわらず、またも沈黙。それでも、粘り強く頑張っていた。
チームに活力を与えた途中投入の選手たち
<途中出場>
■山田楓喜 7
決勝ゴールを決めて称賛を受けるだろう。しかし、彼への称賛はその素晴らしいシュートだけではない。彼の投入で試合にエネルギーとスピードがもたらされた。
■川崎颯太 6
山田と同様に、途中出場でチームに活力を与えた。出場時間は限られていたが、堅実なパフォーマンス。
■荒木遼太郎 6.5
準決勝のイラク戦では試合のMVPに選ばれていただけに、スタメンから外れたのは驚きだった。途中投入でチームにバイタリティーをもたらした。
■平河悠 6
スピードとボールを持った時の技術の高さで何度も相手に問題を引き起こし、大会を通じて印象的だった選手の一人。藤尾に代わって投入されたが、静かだった。
■内野貴史 (後半終了間際に出場で採点なし)
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。