U-23日本、イラク戦先発11人を英記者採点 「スピードが脅威」絶賛されたアタッカーは?
英国人記者チャーチ氏が採点…全員が7点以上の高い評価
U-23日本代表は現地時間4月29日、パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップ準決勝でイラクを2-0で下し8大会連続の五輪出場を決めた。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が先発メンバーを採点。全員が7点以上の高い評価を受けている。
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U-23日本代表・イラク戦の先発メンバー採点(10点満点)
<GK>
■小久保玲央ブライアン 7点
日本のディフェンスが90分を通じてイラクの攻撃陣を沈黙させる堅実な仕事をしていたため、出番は限定的だった。試合の序盤にアリ・ジャシムのシュートを難なくセーブし、試合の流れを作った。
<DF>
■関根大輝 7点
日本はイラクの左サイドにいるアリ・ジャシムの注視していたため、これまでの数試合ほど攻撃の場面で関与することはなかった。後半の一度の機会を除き、彼をほぼ沈黙させていた。
■高井幸大 7点
スピードとフィジカルを兼ね備えたイラクの攻撃に対し、関根と上手く連係し、特にアリ・ジャシムを無力化していた。ボール扱いの能力の高さを示した。
■木村誠二 7点
追加点の可能性があった前半のシュートミスを除けば、堅実な出来だった。
■大畑歩夢 7.5点
左サイドを縦横無尽に駆け回った。上半身の強さを発揮してイラクのディフェンスをかわし、藤田のパスから荒木が決めた2点目を演出した。
<MF>
■藤田譲瑠チマ 8.5点
おそらく今大会の日本の選手のなかで最高のパフォーマンス。守備でのカバーリングだけでなく、テンポのいいパスでイラクのディフェンスを分断する能力は圧倒的な存在感を示した。エクセレント。
■松木玖生 8点
これまでよりも長い時間、中盤の深い位置でプレーしたし、優れた展開力で試合に大きな影響を及ぼした。成熟したパフォーマンス。
■荒木遼太郎 8点
日本の2点目で素晴らしいゴールを決めただけなく、中盤で印象的なパフォーマンスを披露し、イラクのディフェンスを翻弄し続けた。フィニッシュも素晴らしかった。
■山田楓喜 7点
おそらく先発した攻撃陣の中では最も影響力は小さかったが、それでも期待を裏切るようなものではなかった。勤勉で、スペースを作るためにイラクのディフェンスを間延びさせる重要な役割を担っていた。
■平河 悠 7.5点
特に前半、左サイドの彼のスピードとトリッキーなプレーが脅威となっていた。イラクのディフェンスはボールを持った彼に対する答えを持っていなかった。チームメートの追加点をアシストできなかったのは残念だった。
<FW>
■細谷真大 7.5点
批判もあったが、この試合のオールラウンドなパフォーマンスは素晴らしいものだった。彼のゴールは優れたバランス、テクニック、そして気品に満ちたものだった。ファーストタッチは見事で、その後のターンもフィニッシュも今大会最高のプレーの1つだった。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。