AFCから“中止”通達→一転開催AWCLプレ大会、浦和Lはアベック優勝に挑戦「アジアに知らしめたい」

AWCLプレ大会に臨む浦和L【写真:Getty Images】
AWCLプレ大会に臨む浦和L【写真:Getty Images】

WEリーグは再考のレターを送付

 三菱重工浦和レッズレディースは、5月10日に「AFC Women’s Club Championship 2023 – Invitational Tournament」の決勝戦を戦う。当初はアジアサッカー連盟(AFC)により決勝戦を開催しないと発表されていたが復活することになり、選手たちからは歓迎の声が聞かれた。

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 この大会は2024年にスタートする女子のアジアナンバーワンを決めるAFCウィメンズチャンピオンズリーグ(AWCL)のプレ大会として、昨秋にタイとウズベキスタンで集中開催のグループリーグを実施。浦和と仁川現代製鉄レッドエンジェルズ(韓国)が勝ち上がり、今年の決勝が予定されていた。しかし、AFCにより決勝の開催をしないという一方的な通達がなされて物議を醸していた。

 その後、WEリーグは「この通達を受け、WEリーグは三菱重工浦和レッズレディースとともに、試合を行わない判断の説明、ならびに決勝開催の再考を依頼するレターをJFA(日本サッカー協会)を通じ、AFCに提出いたしました」と、開催に向けて動いたとした。結果として日韓対決となる決勝戦が浦和の本拠地である浦和駒場スタジアムで5月10日の18時キックオフで実施されると、4月25日に発表された。

 4月27日のWEリーグ第17節のサンフレッチェ広島レジーナ戦で2-0の勝利を収めた試合後、前節まで10試合連続ゴールのMF清家貴子は決勝が開催されないと聞いた時の気持ちを「みんな、なくなった時は『なんで?』と。頭にハテナマークが浮かんでいたのと、あんなに頑張ってタイトな日程を戦ったのにという気持ちが強かった」と話した。タイでの3試合は猛暑の中で中2日の連戦であり、体調を崩す選手もいる中で乗り越えたものだった。

 紆余曲折はありながらも、プレ大会とはいえアジア女王に挑戦する権利が復活した。浦和の男子チームが3回のアジア王者に輝いているだけに、下部組織出身のMF塩越柚歩は「すごく特別な大会というのは感じているし、レッズサポーターの熱量というのも特別だなというのはすごく感じるので、相当な後押しをしてくれるだろうなというのと、その期待に絶対に応えたい。本当にたくさんのお客さんが入ってくれたらうれしいので、こうやって盛り上がっていけたらと思う」と話した。

 欧州でも近年、女子チャンピオンズリーグ(WCL)が盛り上がりを見せているが、男女そろっての優勝を経験しているのはバルセロナ(スペイン)のみ。プレ大会とはいえ浦和にもそのチャンスが巡っているが、キャプテンのMF柴田華絵は「プレ大会だけどタイトルのチャンス。優勝して浦和レッズレディースの名前をアジアに知らしめたい。(男女優勝は)すごいことではあると思うし、無理して試合を開催してもらっていると思う。選手はやるだけ」と決意を話していた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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