リバプールはウェストハムと2-2のドロー

　イングランド1部リバプールは現地時間4月27日、プレミアリーグ第35節でウェストハムと対戦し、2-2と引き分けた。低迷を物語るかのように、試合中にユルゲン・クロップ監督とエースのFWモハメド・サラーがタッチライン際で激しい口論を勃発させたなか、英紙は「これがサラーとクロップの衝突の理由？」と見出しを打ち、内輪揉めの”予兆”を取り上げている。

　リーグ終盤にかけて首位を走っていたリバプールだが、第32節マンチェスター・ユナイテッド戦に2-2で引き分けると、第33節クリスタル・パレス戦では本拠地アンフィールドで0-1と敗戦。第34節フルハム戦では3-1と勝利したものの、第29節延期分のエバートン戦では宿敵を相手に0-2と屈し、ここ数試合でチームは崩壊。事実上、優勝争いから脱落することになった。

　重たさを拭えないリバプールは今節ウェストハム戦でも前半43分にあっさりと先制点を献上。後半3分にDFアンドリュー・ロバートソンが同点弾を奪い、同20分にコーナーキック（CK）からFWコーディ・ガクポのヘディングシュートが相手のオウンゴールを誘発。勝ち越しに成功するも、同32分に再び失点を喫し、2-2で試合を終えた。

　一方、リバプールの2失点目の場面、タッチライン際ではクロップ監督とサラーの間で激しい口論が勃発。同点弾を奪われた瞬間、クロップ監督がサラーに声を掛けると、即座にサラーが両手を広げてクロップ監督に猛抗議するジェスチャーを示し、FWダルウィン・ヌニェスに制止される一幕となった。

　国内では長きにわたってリバプールを支えてきたクロップ監督とサラーの衝突が大々的に取り上げられているなか、英紙「デイリー・メール」は「これがサラーとクロップの衝突の理由？　最新映像には口論勃発の直前に両者が投げやりな握手を交わしている姿が映し出されていた」と大々的に取り上げている。

　騒動が起きる直前、同時投入のFWダルウィン・ヌニェスとDFジョー・ゴメスはクロップ監督と熱い抱擁を交わしていたのに対し、サラーはぶっきらぼうな握手を交わしことで、クロップ監督に注意されると、何かを言い返すような素振りを示していた。その直後にチームは失点を喫し、クロップ監督とサラーの口論は白熱する格好となった。

　失点直後の口論は、うまくいっていないチーム状況を物語るようなシーンとなったが、内輪揉めが本格する前から、サラーは出番が減少している状況に対して不満を抱えている心情が、クロップ監督との握手で垣間見えていた。