中島翔哉が2G躍動…ニア打ち抜き弾「来ると思った」 らしくない“意外”なゴールも
ルヴァン杯鳥取戦で4得点に絡んで存在感を発揮
浦和レッズのFW中島翔哉は、4月24日のルヴァン杯ファーストラウンドの2回戦ガイナーレ鳥取とのアウェーゲームで今季初ゴールを含む2得点。5-2の勝利の4得点に絡んで存在感を発揮した。
ペア・マティアス・ヘグモ監督はこの鳥取戦で、直近のリーグ戦(ガンバ大阪戦/19日)に続き中島を左ウイングでスタメン起用。試合が始まれば右サイドにも顔を出す豊富な運動量と流動性を生むプレーで、攻撃の展開に意外性も生んだ。
前半12分の先制点は中島が正確なサイドチェンジをFW前田直輝に通したところから攻撃が仕上げの局面になり、MF武田英寿がゴール。4分後には中島のパスを受けた前田が優位な状況でドリブル突破を仕掛けたことでPKを獲得し、FWチアゴ・サンタナが決める2点目につながった。
そして、3-1とリードした後半9分には速攻からサンタナが放ったシュートが相手に当たってこぼれたボールを中島が相手GKの頭上を越えるヘディングで流し込んだ。昨夏に浦和へ加入した中島は、これが今季の公式戦初ゴールに。細かく正確なタッチのドリブルや相手の逆を取って放つパスやシュートの印象が強い中島だけに、少し意外な形だった。
さらに後半アディショナルタイムには、再び速攻からタイ代表MFエカニット・パンヤのパスを受けると得意の左サイド方向から中央に相手を外してニアサイドを打ち抜いた。中島らしさを感じるゴールだったが、「2点目は並走していれば来ると思っていて、ブック(エカニットの愛称)がすごい引き付けてくれた」と、同僚への感謝を口にした。
中盤から前のプレーヤーでは唯一のフル出場となり、多くのゴールを生み出すプレーを見せた。試合を終え中島は「出ている間は常にチームに貢献できるように楽しく、観に来てくれた人もたくさんいるので、勝利に貢献できるようにやろうと思っていました」と試合を振り返った。
ヘグモ監督は中島について「トップ下で違いを作ることができる」と話し、これまでは後半途中の切り札として起用。そのタイミングで4-2-3-1へ変更するパターンも多用してきた。中島を上手く組み込めば、時に浦和の攻撃が閉塞感を招く原因になるポジションから動きが少ない状況を打開する要素になる。指揮官がチーム全体のバランスの中でどのように生かしていくか、今後の起用法も注目される。