町田のロングスローは「ファウルでもなんでもない」 内田&中村憲が肯定「サッカーの1つ」
「Atsuto Uchida's FOOTBALL TIME」で議論
今シーズンのJ1リーグは、初昇格を果たしたFC町田ゼルビアが上位争いを繰り広げて大きな話題となっている。青森山田高校を日本屈指の名門校に仕立てた黒田剛監督の率いるチームは、その戦術が議論の的にもなる。その1つであるロングスローについて、元日本代表DF内田篤人氏と元日本代表MF中村憲剛氏が、スポーツチャンネル「DAZN」の番組「Atsuto Uchida’s FOOTBALL TIME」で言葉を交わした。
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現役時代にロングスローへの対応が難しかったかと聞かれると、内田氏は「僕は守る側だったので、ボーンと蹴られたボールをヘディングするのと、手で投げられたボールをヘディングするのでは、落下地点を読むのがすごく難しいんです」と、対応が難しかったと話した。
中村氏が細かく「軌道とか、球速とか、ちょっと違うんですよ」と付け加えると、内田氏は「そう。違うんですよ、全然。だから(DFが)かぶっちゃったり、GKが出ても触れなかったりするんです」と言及。中村氏は「伸びたりするんですよ。キックだと必ず最後は落ちるじゃないですか? でもロングスローはクーっと伸びたりする。手前でスラしたりあるから」と、その有効性について語った。
町田はこれまでJ1での全11得点のうち、3得点をロングスローからの攻撃で挙げている。また、Jリーグ全体の6割以上のロングスローを、1チームで投げているというデータもあるようだ。それを聞いた中村氏は「確実にロングスロー狙いなんですね。だから、オープンプレーでも簡単にタッチラインに逃げられないんですよ。それも結構、精神的にプレッシャーにはなるんですよね。それで遠くに蹴らないといけない時に踏み込んで空振りとか。当て損じとかを拾われたり、そういうプレッシャーもある。ロングスローがあるチームを相手に、簡単にタッチラインにボールを蹴るのは嫌なんですよ」と、ロングスローが与える潜在的な脅威についても言及した。
そして、内田氏は「賛否あるだろうけど、別にファウルでもなんでもないし。サッカーの1つですから」と言うと、中村氏も「本当にそうなんですよ。それを正しく使っているだけ」と、ロングスローを戦術的に行っていることに関して、肯定的な考えを示した。
(FOOTBALL ZONE編集部)