G大阪“ポヤトス采配”が的中、「浦和は脅威」と実感も…アウェー埼スタで決勝弾奪取の背景

G大阪のダニエル・ポヤトス監督【写真:徳原隆元】
G大阪のダニエル・ポヤトス監督【写真:徳原隆元】

浦和を1-0撃破、決勝ゴールを奪った背景に監督見解

 ガンバ大阪は4月20日のJ1第9節、浦和レッズ戦に1-0の勝利を収めた。決勝ゴールを奪った背景には、ダニエル・ポヤトス監督による相手を観察して動いた交代策の的中があった。

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 G大阪は前半、かなり浦和に押し込まれる展開になり距離のあるところからFW宇佐美貴史が放ったミドルシュートがあったくらいであまり攻撃に出られなかった。また、後半の立ち上がりにも決定機を作られ、浦和のシュートミスにも救われた。

 ポヤトス監督は「改めて浦和は素晴らしいチーム、脅威があると実感した。前半しっかりいいディフェンスが見せられた。後半の始まりでかなり押し込まれると予測していたが、そこで我慢できた」と話し、苦戦した展開を耐えたという実感を言葉にした。

 一方で、突破口になりそうな感を見せていたのが右サイドだった。FW唐山翔自の突破で浦和DF渡邊凌磨に仕掛けたところから、PK獲得になりそうな場面もあった。ポヤトス監督はまず後半13分に唐山に代えてMF岸本武流を入れ、フレッシュな選手をそこに置いた。

 さらに後半27分にはDF中野伸哉を入れ、左右のサイドバックとサイドハーフをシフトチェンジ。左サイドで浦和DF石原広教に厳しく守られていたMFウェルトンを右サイドに持ってきた。すると後半33分、逆襲からウェルトンまでボールがつながりDFマリウス・ホイブラーテンに仕掛けた後のラストパスをFW坂本一彩が蹴り込んだ。

 試合全体を見れば、千載一遇のチャンスで決めて勝利をもぎ取った格好にもなるが、ポヤトス監督はこの交代について「サイドを代えた狙いで言えば、唐山が渡邊に対して仕掛けて何度か入れ替わりそうになっていて、相手の左サイドを突いていけるのではないかと思った。それに、ホイブラーテンの疲れも感じたし、(アレクサンダー・)ショルツのほうがしっかり守備のところで耐えられている感じがした。唐山でかなりいけていたので、そちらサイドにパワーのある選手を持ってきて推進力を出そうと思った」と狙いを話した。

 相手を観察して上回る部分を作り、そこからの突破で決勝ゴールに導いたという点で采配が的中したと言えるだろう。

 昨季の浦和戦は公式戦で4戦全敗という成績に終わった。それだけにポヤトス監督は「ポゼッションがかなり低いのは好まない展開だが、相手を考えれば起こり得ること。このような難しいスタジアムで勝てたのは大きいし、去年の悔しい気持ちを払しょくできたのではないか」と勝利の喜びを語っていた。

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