ラツィオ鎌田のプレー「気に入らなかった」から一転 イタリア人記者が「決定的な仕事」を称賛【現地発】
ジェノア戦で1アシストの鎌田、現地記者が好評価「彼は攻め入るのが上手い」
イタリア1部ラツィオは現地時間4月19日、セリエA第33節でジェノアと対戦し、1-0で勝利した。スタメン出場した日本代表MF鎌田大地が決勝ゴールをアシストしたなか、現地のイタリア人記者はどう評価しているのか。ラツィオ専門メディア「La Lazio Siamo Noi」(https://www.lalaziosiamonoi.it/)のアレサンドロ・ヴィットーリ記者に話を聞いた。(取材=倉石千種)
◇ ◇ ◇
リーグ戦4試合連続スタメン出場を果たした鎌田はボランチとしてプレー。後半22分には機を見た上がりでペナルティーエリア内に走り込み、絶妙なパスから元スペイン代表MFルイス・アルベルトの決勝ゴールをアシストした。
ラツィオ専門メディア「La Lazio Siamo Noi」のアレサンドロ・ヴィットーリ記者は鎌田の働きについて、「ゴールが決まるまで、今夜の鎌田のパフォーマンスは気に入らなかった。よく走って、運動量があったのは確かだが、ドリブルでミスが目立っていたからね」と批評しつつ、次のように称賛している。
「しかし鎌田は決定的な仕事をした。ルイス・アルベルトへのアシストだ。トータルで見たら十分なパフォーマンスとは言えないかもしれないが、攻め入ってアシストをマークし、試合を決定付ける働きも見せた。フランクフルトでもそういうプレーを見たが、彼は攻め入るのが上手いね」
鎌田の決定的な仕事ぶりを強調したヴィットーリ記者は、上々の評価を与えている。
「サレルニターナ戦で鎌田いいプレーをしたが、決定的な活躍はなかった。今夜はその反対で、全体的なプレーはあまり良くはなかったかもしれないが、文字どおりの決定的な仕事をした。サレルニターナ戦よりも難しい試合だったが、少ないチャンスで決定機を作った試合と言える。アシストがなければ5.5だったかもしれないが、採点は6.5だ」
鎌田がスタメン出場した直近のリーグ戦4試合は3勝1敗と好戦績を残すなか、シーズン終盤のパフォーマンスはさらに注目を集めそうだ。
倉石千種
くらいし・ちぐさ/1990年よりイタリア在住。1998年に中田英寿がペルージャに移籍した時からセリエAやイタリア代表、W杯、CLをはじめ、中村俊輔、本田圭佑、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋など日本人選手も取材。バッジョ、デル・ピエロ、トッティ、インザーギ、カカ、シェフチェンコなどビッグプレーヤーのインタビューも数多く手掛ける。サッカーのほか、水泳、スケート、テニスなど幅広く取材し、俳優ジョルジョ・アルベルタッツィ、女優イザベル・ユペール、監督ジュゼッペ・トルナトーレのインタビューも行った。