今季のリバプールは「まったく失敗ではない」 1冠終了でも“期待以上”と英指摘の訳
今季は中盤刷新で識者からの期待値は低かった
イングランド1部リバプールは、リーグカップを制した後にはシーズン4冠を達成する可能性もあった。しかし、その後にFAカップでマンチェスター・ユナイテッドに敗れて敗退すると、UEFAヨーロッパリーグ(EL)でも第1戦をイタリア1部アタランタに0-3で敗れて敗退の危機となり、プレミアリーグでもクリスタル・パレスに0-1で敗れ、首位のマンチェスター・シティを追う形となっている。
今シーズン限りで退任を発表したユルゲン・クロップ監督の最後のシーズンを多くのタイトルで祝いたいところだが、低調な結果を受けて悲観する向きが強くなっている。しかし、英メディア「YardBarker」は「最近の低調なリバプールの様子は、クロップ監督が最後のアンフィールドでのシーズンをリーグ杯のタイトル1つだけで終えることを意味する。夢のような別れにならないが、レッズの2023-24シーズンはまったく失敗ではない」と、伝えている。
記事では、そもそもの期待値が低かったことを指摘する。「2023-24シーズンはリバプールにとって移行期になると見られていた。平均年齢が上がり、決定力を欠いたクラブは、前年を5位で終えており、結果として中盤が刷新された。キャプテンのMFジョーダン・ヘンダーソンとブラジル代表MFファビーニョが離れたクラブでは、わずか1640万ポンド(約31億円)でシュツットガルトから来た実力不明のMF遠藤航が、唯一の守備的MFだった」とした。
さらに「多くの識者たちは、リバプールがプレミアリーグのタイトルを争う能力があることに否定的だった。BBCの開幕前予想では、記者の27人中11人のみがクロップ監督を上位3チームに入れており、全体では上位4チームからも外された。専門誌『フォー・フォー・ツー』はリバプールの4位を予想したが、今季のレッズはタイトルが期待されていなかった。4月の上旬までレッズが首位に立っていたのは、いかにドイツ人がうまくチームをまとめていたかを示している」と、クロップ監督の手腕を評価した。
そして、「2023-24シーズンのリバプールは、周囲の期待以上のものを残しており、称賛は受けたとしても批判されるべきではない」としている。もちろん、まだクロップ監督には獲得タイトルを増やす可能性が残っており、今後の戦いぶりも注目される。
(FOOTBALL ZONE編集部)