ジンチェンコは「10番の選手」 アーセナル、“絶対的”左SB不在を米メディア指摘
左SB候補は6人いるものの…来季へ「理想的な解決策を探している」
イングランド1部アーセナルの左サイドバック(SB)争いの行方が注目を集めている。ミケル・アルテタ監督にはウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコや日本代表DF冨安健洋など多くの選択肢があるなかで、海外メディアは「未だに理想的な解決策を探しているようだ」と絶対的な選手の不在を指摘していた。
アーセナルは現在プレミアリーグで首位マンチェスター・シティと2ポイント差の2位につけている。32試合で26失点はリーグ最少を誇る。
そんなチームの左SBでファーストチョイスとなっているのはジンチェンコだ。しかし、27歳のウクライナ代表は攻撃面でのクオリティーの高さが際立つ一方で、怪我の多さや守備面での課題を指摘され続けている。
ジンチェンコ以外ではセンターバックが本職のDFヤクブ・キビオル、右サイドも中央もこなせるユーティリティーな冨安が選択肢となる。冨安と同じく万能型で長期離脱中のDFユリエン・ティンバーも最終盤には復帰できる可能性がある。そして、期限付き移籍中のDFキーラン・ティアニー(レアル・ソシエダ)とヌーノ・タバレス(ノッティンガム・フォレスト)も含めると、左SBの候補は6人も存在する。
しかし、アメリカのスポーツ専門メディア「The Athletic」はこうしたアーセナルの左SB事情について「アルテタはこのポジションで、ほかのどのポジションよりも多くの選手を自由に使うことができるが、未だに理想的な解決策を探しているように見える」と伝えている。いずれの選手にも一長一短あるなかで、絶対的な選手は不在であり、夏にはさらなる選手獲得に動く必要があることを示唆した。
「彼(アルテタ)にはスペシャリストが必要なのかもしれない。最初の数回の移籍ウィンドウで彼が共通して求めていたのは、各ポジションで正確な基準を満たす選手だということだった。キビオルはセンターバックの選手で、ティンバーや冨安はどちらも右サイドか中央のほうが快適だ。ジンチェンコは心のなかではDFというよりも10番の選手。アーセナルは適切なレフトバックを獲得することで恩恵を受けることになるかもしれない」
近年、夏の移籍市場で積極的な補強を進めてきたアーセナル。今夏は新たな左SBを探し求めることになるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)