東京V助っ人守護神、ダービー数的優勢のドローは「恥ずかしい」 サポーターに求めた「厳しい対応」
マテウスは不甲斐ない2-2ドローに感情を抑え切れず
ミックスゾーンに来ても、守護神マテウスは怒りの感情は抑え切れていなかった。東京ヴェルディは4月13日、16年ぶりとなったJ1でのFC東京との東京ダービーで、圧倒的に優位な状況になった。前半を終えて2-0とリードする。それだけではなく、FC東京に退場者が出ていたことから、数的優位まで得ていた。
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15年越しの東京ダービー連勝まで、あとわずかというところだった。しかし、後半23分にパスミスからボールロストをしてFC東京のMF遠藤渓太に1点差に詰め寄るゴールを決められると、後半アディショナルタイム4分にも遠藤に2点目のミドルシュートを決められて2-2の同点に持ち込まれた。歓喜に沸くFC東京のゴールに対し、東京Vのゴール裏は静まり返っていた。
試合終了のホイッスルが鳴ってからも、反応は対照的。勝利したように沸く青赤に対して、緑はブーイングをしつつも途中までリードした選手たちに拍手を送る様子も見られた。
マテウスは、そんなサポーターにも厳しさを求めた。
「今日の彼らは、本当にすごく我慢してくれたと思う。ただ、ブラジルでダービーで、こういう追いつかれ方をしたら警察沙汰になっている。それが普通。僕らが一周、スタンドを周る時も拍手を送っていてくれるサポーターもいましたが、そういうのはあってはいけない。我慢強く拍手を送ってくれたことには感謝したいけれど、もっと厳しく選手に対応していいと思う」
こう語る理由は、危機感が強いからだ。東京Vは、開幕戦を含めて試合終盤の失点で勝ち点を逃していることが多い。「サッカーが前半だけで終わるゲームなら、僕たちはJ1残留できると思います。でも、今日だけじゃなくてシーズンが始まって何回も同じ形で追いつかれたり、負けたりしている。これまでは最終的に集中力が欠けるっていう感じだったけれど、今日に関して言えば、後半全体がそういう試合の最後の感じだった。1人多いはずなのに、自分たちが1人少ないんじゃないかと思うような戦いぶりだった。そこが本当に恥ずかしい。こんな戦い方をしているようでは、僕たちはJ1にふさわしくない。ハーフタイムには『まだ0-0だからな』という話が(監督から)あったなかで、こういう試合をしてしまったのだから、反省しかない」と、マテウスは厳しい言葉を並べた。
そして、「この試合は引き分けですが、選手、スタッフ、誰一人として引き分けたと思ったらダメだと思う。負けに等しい試合だと理解しないといけない」と、特別なダービーでの優位な状況を生かせなかったドローに、怒りをこらえながら語った。