混乱のJ2徳島、電撃引退の島川俊郎へ元日本代表MFも言及「本当に真面目」「彼らしい」【見解】
仙台時代に同僚だった関口、島川へ連絡した際の言葉や思いを明かす
J2徳島ヴォルティスは4月1日、33歳MF島川俊郎の現役引退を発表した。今季リーグ戦7試合に出場していた主力の突然の決断に、ベガルタ仙台時代の同僚で元日本代表の関口訓充も寂しさを隠さなかった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)
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J2リーグ最下位に沈む徳島は、3月31日に吉田達磨監督を解任。翌4月1日より増田功作ヘッドコーチが暫定監督として指揮を執る。開幕3連敗、その後も勝ち点を逃す戦いが続き、第7節ザスパクサツ群馬戦(0-1)での敗戦を受けての決断だった。
今季開幕から第7節まですべてに出場していた島川だったが、監督解任の翌日(4月1日)に突如現役引退を発表。シーズン途中の異例の事態に、ファン・サポーターも驚きを露わにしていた。
仙台時代に同僚だった元日本代表の関口(南葛SC)は「島は本当に真面目な選手」と島川の印象を語る。引退の報道を受け、関口も島川本人へLINEで連絡を取ったという。
「彼自身もこんな形で引退するのを望んでなかったと思います。せっかく監督が拾ってくれて、もらえたチャンスだから。『どんな形であれ、引退という形を取ってしまうのはちょっと寂しい』というようなことは伝えましたね」
島川は柏レイソルのユース出身で、当時指揮を取っていた吉田氏の下で研鑽を積む。17年から18年の2年間、ヴァンフォーレ甲府でも師弟関係にあった2人は、再び徳島でタッグを組んだ形だった。それだけに、島川と吉田氏の親交は深い。
関口は「監督が解任されても、1年間は頑張って欲しかったです」と率直な思いを口にしたが、一方で「島の決断は(彼)らしいといえばらしいのかなとも思います。本当に真面目な人なので、責任をすごく感じて、自分で考えて決断したと思います」と島川の引退に対して理解できる一面もあったと明かしてくれた。
新監督の下で再出発した徳島だが、7日のJ2リーグ第9節ジェフユナイテッド千葉戦でも0-1と敗れ5戦未勝利(2分3敗)。島川不在となったチームの立て直し急務となるが、まずは勝利で活気を取り戻したいところだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)
関口訓充
せきぐち・くにみつ/1985年12月26日生まれ、東京都出身。帝京高ー仙台ー浦和ーC大阪ー仙台ー南葛SC。J1通算225試合12得点、J2通算247試合20得点。日本代表として通算3キャップをマーク。2009年には仙台のJ2リーグ優勝と天皇杯ベスト4に貢献し、C大阪時代にはルヴァンカップと天皇杯優勝を経験。22年から在籍する南葛SCでは、23年シーズンにキャプテンも務めた。攻撃的なポジションを幅広くこなす万能型アタッカー。