A代表経験の21歳GKが「自分自身に厳しく」と語る訳 U-23日本代表で自負する役割
野澤大志ブライトン「今持っているものを100%以上、出せるようにしていきたい」
今年1月にカタールで開催されたアジアカップの日本代表メンバーに選ばれていたFC東京のGK野澤大志ブライトンは、4月15日に開幕するU-23アジアカップのU-23日本代表に選出された。5日の練習後にメディアの取材に応じて、自身がA代表で経験したことも生かしたいと語った。
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U-23アジアカップのメンバーに選出されたことについて、野澤は「FC東京の選手として代表に選ばれて、誇りに思っていますし、オリンピック出場を決めて、大会に優勝したいと思っています」とコメント。「合流した時から、どれだけ選手それぞれがギラギラしているか。そういう雰囲気作りが大会直前の練習から大事になってくると思います。厳しい戦いになることは想定済みですし、簡単ではないので、一丸になって戦っていきたいと思います」と、気を引き締めた。
1月のアジアカップでは、アジアの戦いをベンチから経験した。今回のU-23日本代表にはA代表の経験者も少なく、世代的にも2021年のU-20ワールドカップ(W杯)が新型コロナウイルスの影響で開催されなかったことで世界大会を経験できなかった。それだけに野澤の経験値は、チームにとっても大きい。
アジアの戦いを振り返り、野澤は「ゴール前の攻防が非常に大事になってくると思う。過程どうこうじゃなく、どれだけ迫力を持ってゴール前に迫れるか。自分たちもどれだけ身体を張ってゴール前の守備を固めていけるかは、最後の局面としては大事になると思うので、そこにこだわっていきたい」と言い、さらに「中東で開催されることで、近い国々は応援も駆けつけやすい。雰囲気としてはアウェーになると思いますが、それでもみんなそれに左右されないように整理していきたい」と、ピッチ内外での注意点を口にした。
中2日というスケジュールについても、「大会が始まると練習でも、なかなか強度が上げられずにコンディション調整重視で行われると思う」と話し、「どれだけ練習時間以外でもコミュニケーションをとれるかが大切ですし、仲良くいることに加えて、さらに要求し合えること。本当に覚悟を持ってチームとして戦うことがどういうことか、学ぶ場ではなく戦って勝ち取る場なので、そこを僕自身は意識して臨みたい」と、チームとして勝利を目指すことの重要性を強調した。
大岩剛監督は、メンバー発表会見の際にキャプテンを発表せずに、全員にリーダーシップを発揮することを期待した。野澤は「僕自身はやっぱり周りよりも、自分自身に厳しくしていって、周りの選手たちにもそれを感じてもらいたい。僕自身も要求するところがあれば要求していきたい。でも、まずは自分自身に厳しくすることを僕はテーマにしているので、それに取り組んでいきたい」と、語っている。
U-23アジアカップでは、グループリーグで韓国代表、UAE代表、中国代表と対戦する。野澤は「直近のマリ代表とウクライナとの試合を経て、アジアカップに向けてどういう戦いをしていかないといけないかは分かっていると思います。心配はないですけれど、もっとできると思っている。それは僕自身もそう。僕もできていないところがまだあるので。ただ、大会はもうすぐそこに迫っているので、今持っているものを100%以上、出せるようにしていきたいです」と、自身の力を出し切ることを誓っている。
(河合 拓 / Taku Kawai)