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J1開幕戦のGK飛び出しシーン、VARは「介入しなくて良かった」 JFA審判MGが見解
ポープ・ウィリアムが飛び出した場面の判定を検証
日本サッカー協会(JFA)は、4月3日にレフェリーブリーフィングを開催。審判交流プログラムや3月末までのJリーグの事象が取り上げられるなかで、東京ヴェルディと横浜F・マリノスの試合などが取り上げられた。
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2月25日に今季のオープニングゲームとして行われた試合の開始直後、東京Vが自陣から出したロングボールにFW染野唯月が反応。そこに横浜FMのGKポープ・ウィリアムが飛び出して対応した。その混戦で主審はウィリアムの反則として東京Vにフリーキックを与えてイエローカードを提示したが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入してDOGSO(決定的な得点機会の阻止)にあたる可能性があるとしてオンフィールドレビューが実施された。最終的な判定で、カードの変更はなかった。
この件についてロシア・ワールドカップ(W杯)の審判員に選出されるなど国際主審としても活躍したJFA審判マネジャーの佐藤隆司氏からは、「レフェリーはGKのホールディングでファウルを取っている。映像だと、GKのハンドが見える。そのため、DOGSOの可能性があるとして介入した。GKがペナルティーエリア外でファウルした時は、レッドカードになるかなり高いリスクがある。ゴールが空いていること、レフェリーにハンドが見えていなかったことで呼んだ。ただし、レフェリーが映像を見たうえで先に守備側競技者がボールに触れる可能性が高いとしてDOGSOにはしなかった」と説明があった。
実際にこの場面では、ウィリアムによるハンドが起こったあとに、染野を抱え込むようにして倒している。木村博之レフェリーはそちらの抱え込んだプレーを反則として見ていたため、最終的にはフリーキックの地点が修正されることになった。
一方で、佐藤マネジャーはリーグ開幕戦の開始直後ということもあり、「いろいろな意見があった。オンフィールドレビューが行われたことで納得感があり、分かりやすかったという声もあった」としたうえで、「この試合のVAR担当とも、考え方としては、介入しなくて良かった。状況からは明らかにDOGSOにならないものであるため」と話していた。
ほかのVARに関連する事象では、湘南ベルマーレと浦和レッズの試合で湘南がゴールした場面が取り上げられた。この時はピッチ上でオフサイドの判定が下されたものの、VARによるオンリーレビューでオンサイドと判断されてゴールが認められた。
この場面でVARは3Dラインを用いてチェックすることが必要なほどの際どいものだったが、佐藤マネジャーは「3Dラインを引いてのゴールチェックを1分30秒ほどで終えている。VARが流れるようにチェックできていることと、リプレーオペレーターも素早く反応できて精度が上がっている。また、3Dラインを引くときに2画面から1画面にしたことでスピード化ができている」と話し、2シーズン目に入った3Dライン使用の成果と手順の改善も話していた。