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内田篤人氏、LIXIL入社式で祝辞「僕でちょっと残念?」 無反応で登場“やり直し”も「これが社会」
SDGsアンバサダーを務める
J1の鹿島アントラーズのスポンサーでもある株式会社LIXILは、4月1日に国立競技場で2024年度の入社式を行った。鹿島OBであり、元日本代表DF内田篤人氏はゲストとして新入社員に祝辞を送っている。
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LIXILの新入社員は2021年が329人、2022年は349人、2023年は372人と直近の3年間で年々増えており、2024年はこの4年で最多となる430人が新たに入社する。また、2021年と2022年は入社式がオンライン開催であり、翌23年は都内イベントホールでの開催。今回、初めて新国立競技場での開催となった。
2020年1月1日の天皇杯決勝で初めて新国立競技場を訪れていた内田氏は、その後も東京五輪の会場にもなった同会場でサッカースクールなどを行っている。2020年12月からLIXILのSDGsアンバサダーでもある内田氏の登場がアナウンスされるものの、会場からの反応は薄かった。内田氏は「新入社員の皆様、本日はおめでとうございます。今日から社会人ですが、社会で生きていくうえで大事なことがあります」と言い、「(今日のゲストが)芸能人だと思いましたか? 僕でちょっと残念ですか? こういう時にワーッと反応するのも社会人として大事なことです。静かでしたよね? やり直しましょう」と、登場をやり直した。
再びアナウンスを受けて登場すると、大きな歓声が上がった。内田氏は満足げに「これが社会です。僕はそれを鹿島アントラーズで学びました」と、空気を読む重要性を伝えた。さらに「僕がLIXILのSDGsアンバサダーだと知っていた人?」と言い、半分くらいの新入社員が手を挙げるのを見ると、内田氏は役員が座る後方を振り返り「今、手を挙げていない方はクビでいいですか? クビにしちゃいましょう(入社)初日に」と冗談を飛ばし、「これからそういうことも学びながら、そのなかで社会の考え方、環境について学んでいきましょう。LIXILのチーム、仲間として、僕も一緒に行きたい。力をそろえて頑張っていきましょう」と、挨拶をした。
意表を突く挨拶で関心を引き付けた内田氏は「僕が引退してからいくつか転機がありました。LIXILさんと一緒に活動ができたこと、そして子供が生まれたこと。皆さんも今後、家族を持つなど、いくつかの転機を迎えると思います。それが今日、この日だと願っています。そのなかで自分のできる分野、得意な分野を伸ばしていってください」と、メッセージを送った。
そして自身の経験を振り返り「僕はサッカーをやっていましたが、チームの作り方として、仲良しこよしのチーム、もしくは集団は強くない。そして勝てない。自分が苦手なことをサポートしてくれる、手助けしてくれるのが仲間ではない。自分の苦手なことを補いながらも、自分たちのレベルを上げあう。そういう集団になってほしい。皆さんも社会に出て、大変だと思いますよ。最後は根性です。体の強さだったり、ガッツだったり、魂だったり。最後はそういうところです。素敵な社会人生活を送ってください」と、祝辞を締めくくった。
なお、LIXILは入社式を国立競技場で行った理由について「国立競技場は環境負荷を低減する設備・システムや持続可能な建築資材を用いたり、障がいに応じたトイレや車いす用の観客席を設置するなど、LIXILのインパクト戦略に重なる部分があります。また、トップライト(天窓)やトイレなど、LIXILが提供する製品も多数採用されています。今回、新入社員に国立競技場のサステナビリティーとインクルージョンの実例を社会人初日に体験してもらうことで、LIXILの企業姿勢理解のきっかけとし、LIXILでのキャリアをスタートしてほしいという思いを込めて開催しました」と説明している。