GK蹴り出し→脇腹接触も“ノーファウル”判定 識者「仕方ない」…代表OBは怪我リスクを懸念

横浜FM対福岡の接触シーンに識者ら見解(※写真はイメージです)【写真:高橋学】
横浜FM対福岡の接触シーンに識者ら見解(※写真はイメージです)【写真:高橋学】

横浜FMのGKポープ・ウィリアムのプレーに注目

 スポーツチャンネル「DAZN」による、今シーズンの審判に関する新番組「Jリーグ審判レポート」が配信され、日本サッカー協会の扇谷健司審判委員長が出演。J1リーグ第2節の横浜F・マリノスとアビスパ福岡の試合が取り上げられた。

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 後半44分、福岡がロングパスを前線に放り込みFWウェリントンが走り込んだところに、横浜FMのGKポープ・ウィリアムがペナルティーエリア外まで出てクリアを試みた。しかしポープ・ウィリアムがボールをサイドに蹴り出した右足が、そのままウェリントンの脇腹あたりを蹴ってしまう。谷本涼レフェリーはどちらのチームのファウルも採用せず、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入もなかった。

 ウィリアムによるDOGSO(通称ドグソ/Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)にあたるのではないかという見方もあるプレーと紹介されたが、扇谷委員長は「そもそも、これがファウルなのかどうか。GKのウィリアム選手は普通にボールにプレーしている。ウェリントン選手もボールにチャレンジしながらの接触なので、決してどちらかがファウルをしている場面ではない。ノーファウルというジャッジは理解できる」と話した。

 また、このプレーが仮にウィリアムのファウルであったとしてもDOGSOの要件は満たさないとされた。そして、プレー全体について扇谷委員長は「こういったプレー、仕方ない接触がサッカーは時として起こってしまう。ここだけスローで止めてみると、足の裏が入っているじゃないかとも言えるけれども、一連のプレーの流れと見える。どちらかがファウルというほどではない。もし、1回蹴った後にGKがもう1回足を出すなら別だけど、仕方のないプレーだと思う」と話した。

 ゲスト出演した元日本代表FW佐藤寿人氏は「ストライカー側がボールを先に触れないときは、止まらなければいけないと思う。突っ込むということはGKを怪我させることにもつながる」と、FWの視点からプレーを話した。そして「最終的にはハイボールに対して足を上げてクリアするのがポープ選手の最大限のできるプレーだったと思う。そこでウェリントン選手が止まらなかったことで残り足という形で接触してしまったので、攻撃側の選手も気を付けないといけないシーンだと思う」とコメントしていた。

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