日本代表のアウェー北朝鮮戦が突如中止で波紋拡大

　日本代表の北中米ワールドカップ（W杯）アジア2次予選アウェー北朝鮮戦が突如中止になった一報は、波紋を広げている。平壌での試合開催を巡る騒動は韓国メディア上でもクローズアップされ、AFC（アジアサッカー連盟）の対応にも問題の目を向けている。

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　日本は21日に行われたホーム開催の北朝鮮戦を1-0で勝利。当初は26日に平壌でリターンマッチを戦う予定だったが、北朝鮮側の意向から同国での実施は白紙となった。中立地開催などの動向が不透明になったなかで、22日にはアジアサッカー連盟（AFC）から26日開催が困難になったことが発表された。

　これを受けて日本サッカー協会（JFA）は、今回のFIFA（国際サッカー連盟）デイズ（3月18日～26日）で中立国を含めた試合開催が困難になったため、試合中止を発表。21日の練習をもって代表チームは解散し、日本の不戦勝になるかどうかの判断は、FIFAに委ねられることになった。

　平壌開催を巡る異例の“ドタバタ劇”はなでしこジャパン（日本女子代表）でも発生。先月行われた北朝鮮とのパリ五輪のアジア最終予選において、第1戦の開催地・平壌での開催は直前で中止になり、試合のわずか3日前に中立国のサウジアラビア開催が決定した。

　AFCはW杯予選の平壌開催決定に際し、なでしこJで起きたトラブルを教訓に、試合会場の現地視察をしたうえでゴーサイン。AFCとしては北朝鮮側から突如キャンセルされ“寝耳に水”だったとはいえ、結果論として女子代表で起きた前科をもう少し重く受け止めるべきだったとの見方もできるだろう。

　この騒動に対し韓国メディア「xports news」では「AFCが『甘やかす』大問題」と“大甘対応”を問題視。「日本側の不満を除いても、北朝鮮のホームゲームの一方的な中止は不当であるように思われ、到底容認できない。AFCは北朝鮮を受け入れようとして大きな問題を引き起こした」と見解を綴った。

　北朝鮮は日本国内で問題となっている「連鎖球菌毒性ショック症候群（STSS）」に対する防疫上の措置として、試合開催を放棄したと伝えられる。この点についても「これが正しいとしても北朝鮮の主張には無理がある。STSSが国際的に大きな問題になる状況ではないためだ」と首を傾げ、北朝鮮の振る舞いを「常識を逸脱した行動」として非難した。