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元日本代表コーチがW杯予選で健闘…「おめでとう」の声掛けに「なぜ?と聞き返した」
シンガポール代表の小倉勉監督、中国代表戦でデビュー
シンガポール代表は3月21日に行われたワールドカップ(W杯)アジア2次予選の中国代表とのゲームに1-1で引き分けた。これがシンガポール代表監督としてのデビュー戦になった小倉勉監督は、試合後に「おめでとうと言わないでほしい」とコメントしたと、アジアサッカー連盟(AFC)の公式サイトが伝えている。
小倉監督は日本サッカー協会(JFA)のナショナルコーチングスタッフとして、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)に向けたチームの日本代表のコーチとして16強入りに貢献。12年のロンドン五輪で4位に入ったチームでもヘッドコーチを務めた。
その後はJクラブでのコーチを歴任しながら、13年夏には大宮アルディージャで内部昇格による監督を経験。昨季までの2年間は東京ヴェルディでヘッドコーチを務めてJ1昇格の力になると、先月にシンガポール代表監督への就任が発表されていた。
そのデビュー戦となったホームでの中国戦は前半に相手エースFWウー・レイの2ゴールを許しての2点ビハインドを背負ったが、後半に2得点して引き分けに持ち込んだ。これが、この2次予選でシンガポールにとって初の勝ち点になった。
一方でAFCによると試合後の小倉監督は「試合後に誰かが私に『おめでとう』と声を掛けてきたので、『なぜ?』と聞き返した。私は満足していない。選手にもそう伝えた」として、「おめでとうと言わないでほしい。もし私たちがもう1点を取っていたなら、それは『おめでとう』になるが」と話したとしている。
また、小倉監督は「もちろん中国は素晴らしいチームであり難しいことだが、私たちには勝利のチャンスがあった。ラスト5分から10分、勝利を掴むこともできた」と話したという。
C組では首位の韓国代表がタイ代表と1-1で引き分けたことで、韓国が勝ち点7、タイと中国が勝ち点4、シンガポールが勝ち点1で続いている。タイを率いて韓国と敵地で引き分けた石井正忠監督と、中国を相手に引き分けたシンガポールの小倉監督と、日本人監督が率いたチームの健闘が光る1日だった。