日本代表で「もっとできる」「物足りなさが残った」のは? 金田喜稔が北朝鮮戦出場16選手を採点

堂安だからできるプレーが秀逸、田中は背負いすぎている感も

<MF/FW>

■守田英正(スポルティング)=★★★☆☆
→後半13分OUT
 上手くタメを作っていたという言い方も出来るが、守田のところでやや流れが止まったという見方もできる。本来の攻撃性能を考えると、もっと効果的なパスの配球と攻撃参加ができるはず。田中のカバーを強く意識したのか、状態は今ひとつだったのかは分からないが、もっとできるというのが正直な印象。

■田中碧(デュッセルドルフ)=★★★★☆
 貴重な決勝ゴールを叩き込んだ点は評価ポイント。攻撃面でも積極的に顔を出し、サイドを上げる役割を担っていた。ただ攻守ともに1人で役割を背負いすぎている感もあり、中盤の機能性は物足りない。周囲との連係、意思疎通の部分が整理されていれば、もっと良かった。

■前田大然(セルティック)=★★★★☆
 あの走力は圧倒的であり、前田の守備から始まったチャンスも多い。決勝ゴールも身体を張った守備から始まっていた。スピードを生かした縦への突破も効果的だったが、決定的な局面での怖さは欠いた。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★☆☆
→後半29分OUT
 前半はボールに触る回数があまり多くなく、ペナルティーエリア内で勝負できるシーンも限られた。本人としても、思うように絡めなかったという感触だろう。守備ではプレスバックを懸命に行い、切り替えも早かった。

■遠藤 航(リバプール)==★★★☆☆
←後半13分IN
 相手に押し込まれる時間が続くなかでの投入となり、難しい舵取りを強いられた。チームを落ち着かせる効果は確かにあった一方、展開的に最終ラインがボールを跳ね返すなかで、遠藤のボール奪取力が生かされる場面は限定的だった。

■堂安 律(フライブルク)=★★★★☆
→後半29分OUT
「これを決めていれば」という決定的なチャンスを逃した点は減点材料だが、攻撃陣のなかで危険な雰囲気を漂わせ続けた。堂安がいい形でボールを持って周りが絡むと相手も無力になる。特に左足インフロントで出す縦パスが秀逸。股関節の柔らかさ、足首の強さなどフィジカル的も光り、堂安だからできるプレー。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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