37歳ベテラン長友佑都、5度目のW杯出場へ堂々宣言「もう行くと決めている」

日本代表の長友佑都【写真:河合 拓】
日本代表の長友佑都【写真:河合 拓】

代表復帰後、初のトレーニングで存在感

 森保一監督率いる日本代表は3月18日、北中米ワールドカップアジア2次予選・北朝鮮戦(21日/ホーム@国立競技場、26日/アウェー@金日成競技場)に向け、国内合宿をスタートさせた。2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)以来の代表復帰となったDF長友佑都が、初日の練習から早速、存在感を示した。

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 日本代表の元気印が戻ってきた。この日は欧州で前日に試合をした選手も多く、ピッチ上でトレーニングを行ったのはフィールドプレーヤーが5人、GKが2人の計7選手のみ。そのなかで最も声を出し、張り切っていたのが長友だった。

 久しぶりの代表招集の朝、長友は興奮を抑えられなかったようだ。「僕自身、代表は久しぶりなので、今日も4時か5時に目が覚めて。細胞たちがうずき始めているので、とりあえず『落ち着け』と細胞たちに言ったんですけど。それくらい、僕は楽しくて仕方がないですね。多分、皆さんにも伝わっていると思いますけど」と、笑顔を見せた。

 長友が抜けたあとの第2次森保ジャパンは、カタールW杯でドイツ代表、スペイン代表を破った勢いそのままに、アジアカップ開幕前までに破竹の10連勝という結果を残した。しかし、優勝候補と目されていた今年1月のアジアカップでは、準々決勝でイランに敗れて敗退し、タイトルには届かなかった。

 外からこの大会を見ていた長友は「元気ないなとは思いましたね。アジアカップまでは、すごくみんな生き生きしていて、躍動していて、意欲と覇気もあるなと思いながら『この代表、本当に強いな』と思いながら見ていたんですけど、アジアカップはすごく覇気がなかったなと。何が影響したのかは分からないですけどね。ただ、そういうものも1つ歯車が合えば、ガラッと変わっていくと思うし、逆にああやって歯車が1つ合わないとアジアでも勝てなくなる。そういう怖さがある」と分析した。

 その歯車を合わせる存在になることが、長友に期待されていることの1つだろう。「良い雰囲気とか、勝つチームの雰囲気は、ワールドカップの4回の経験とかいろんなもので、根拠みたいなものが自分のなかにある。そういう雰囲気をちゃんと作っていきたいなと思っています」と、長友もその自覚は十分だ。

日本人のW杯通算最多出場記録更新を誓う

 2026年に北中米で開催されるW杯に出場すれば、W杯通算5度目の出場となる。長友は「5回目は、僕はもう行くんで。自分のなかでそれは決めていて、逆算して、今、いろんなものに取り組んでいる」とキッパリ。そのうえで「もちろん、決めるのは森保さんなんですけど、自分のイメージのなかではもう行くということを決めている。そこのために今、努力をしているし、逆算してやっている部分があります。また、こんなことを言うと批判されて、叩かれてとなるかもしれませんが、またそれをエネルギーにして這い上がっていきたいと思います」と、自身の持つ日本人のW杯通算最多出場記録を更新することを誓った。

 次のW杯の際は39歳で迎えることになるが、長友は「正直ね、自分が誰よりも若いと思っている。実際にコンディションも良いし、走れているし、そういった面でも20代の時のようなコンディションに感じています。年齢はね、いま37歳で今年38歳になるんですけど、本当にただの数字。気持ちはだれよりも若いし、動けているからこそ、今回、呼んでもらえたと思っている」と、自信を見せた。

 そのためにも、目の前の北朝鮮との試合に勝たなければいけない。2008年5月から日本代表に選ばれている長友は、前回、日本が平壌で戦ったW杯予選も経験していると思われがちだが、この際は負傷でメンバーに入っていなかった。

 このことについて「なんか、前回、僕が行ったみたいな感じでみんな思っていたみたいなんですけど、僕、行ってないんですよね」と苦笑し、「選手たちからも『行ったんですよね?』『どんな感じなのか教えてください』って言われるんですけど、僕行ってないんですよ。(日本代表コーチの前田)遼一さんとか、スタッフで行った方がいるので、今は情報を集めています」と、代表に合流してから、積極的に動いていることを明かした。

 そして、「いろんなことを経験してきたんで、どんな相手だろうが、どんな過酷な場所だろうが、自分はやれるなという自信を持っている。そこは気持ちだと思います。ここで気持ちが分からない状況になったり、精神面だったりを崩されると、チームに影響してチームが崩れることにつながる。その強い気持ちをしっかり保ちたい。1人、元気のないやつがいたら、それが伝染していくと思うので、そこを常に元気づける存在でありたいなと思います」と、アジアカップで陰っていた覇気を、チームメイトたちに注入していくことを宣言した。

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(河合 拓 / Taku Kawai)



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