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中田英寿氏、なぜショベルカー運転? 「災害支援に何が必要か」…資格取得に動いた訳
「HEROs災害支援チーム」の一員として石川県・珠洲市で瓦礫撤去活動を実施
日本財団は、アスリートとともに社会課題解決の輪を広げていくことを⽬的とした「HEROs~Sportsmanship for the future~」(以下 HEROs)プロジェクトを推進している。3月17日には、石川県・珠洲市で「HEROs災害支援チーム」が、小型重機を使った瓦礫撤去活動を実施。元日本代表MF中田英寿氏も参加し、その意義を語っている。
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「HEROs災害支援チーム」は、地震や豪雨災害などの大規模な災害に対し、被災地に必要な支援を届け、被災者を鼓舞し、復興のサポートに取り組むことを⽬的として、2023年12月に発足した。
災害時を想定して活動準備を進めていた矢先に能登半島地震が発生。「HEROs災害支援チーム」は、今年1月中旬からアスリートやスポーツチームと協力をし、避難所への段ボールベッドの設置や、HEROsアスリートによる被災地への訪問・子供たちとのスポーツを通じた交流などの支援を行ってきた。被災地の復興をサポートするため、また、もしもの時に備えて必要な知識と技術を身につけるための研修活動として、3月10~11日に長野県で小型車両系建設機械の講習を受講して運転資格を取得した。
支援活動で珠洲市を訪れたのは、HEROsアンバサダーの中田英寿氏をはじめとしたアスリート7名。地震や津波の被害を受けた地域で道を塞いでいる瓦礫の撤去に取り組み、小型重機を操作して土砂や木材などの災害廃棄物を移動するだけでなく、手作業で家財道具を運び出した。
中田氏は被災地で実際に重機を使った活動を行ったことについて、「重機の圧倒的なパワーを感じました。人間1人の力で作業するのと重機を使うのでは作業効率が全然違います。今回自分たちアスリートがこのような活動に一歩踏み出すことで、その結果、周囲を巻き込み世相を変えていくことができるのではないかと感じました」と感想を語っている。
「まずはこの活動を通して発信された情報をキャッチした人が『自分も重機の資格を取ってみようかな』という気持ちをあと押しすることができるのではないでしょうか。これまでも日本中でさまざまな災害があって、ずっと向き合っていかなければいけないと思います。重機を使えるようになったことに満足するのではなく、現場に入ったことで『実際の被災地はどういう状況で、それに対して今後どういう仕組みを作っていかなければいけないのか?』ということが理解できました。
災害支援活動を頑張ることももちろん大事ですが、今後も起こるであろう災害に対して、やるべきことを理解しておくことはもっと重要。より精度の高い災害支援をするためには何が必要なのか。その1つが重機の資格を取るっていうことだったわけです。重機の資格を取得したことはちゃんと次につながる。先を見据えて、次、またその次につながることを考えながら活動していくということは非常に重要かなと思います」
中田氏をはじめとする「HEROs災害支援チーム」は、小型重機を用いた支援活動や学校訪問などを通した子供たちの心の支援を引き続き実施していく。