森保J、3月北朝鮮戦メンバー26人「最新序列」考察 復帰の長友、12G小川の“起用法”は?【コラム】

北朝鮮との2連戦に向けたメンバー26人が発表【写真:Getty Images & 徳原隆元】
北朝鮮との2連戦に向けたメンバー26人が発表【写真:Getty Images & 徳原隆元】

長友の復帰に大いに期待

 森保一監督率いる日本代表は3月14日、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選で戦う北朝鮮との2連戦(21日=国立/26日=平壌)に向けたメンバーを発表した。

 悔しい8強止まりだったアジアカップから新たなスタートとなるなか、リスタートとなる北朝鮮との2連戦では結果が求められる。そのなかで、37歳ベテランDF長友佑都(FC東京)がカタールW杯以来のサプライズ復帰。今季12ゴールの活躍を遂げているFW小川航基(NECナイメヘン)が2019年12月のE-1選手権以来、4年3か月ぶりの復帰、海外組を含めた“フル代表”では初招集となった。

 その一方で、負傷組も含めたMF三笘薫(ブライトン)、MF伊東純也(スタッド・ランス)、DF冨安健洋(アーセナル)という絶対的な主力が選外。MF川村拓夢(サンフレッチェ広島)やDF橋岡大樹(ルートン・タウン)、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)らも復帰したなかで、3月の「最新序列」をポジション別に見ていく。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇   

■GK
◎鈴木彩艶(シント=トロイデン/ベルギー)
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
前川黛也(ヴィッセル神戸)

※◎=スタメン候補

 守護神候補はアジアカップから変わらず鈴木。パリ五輪世代GKにはアジア杯での悔しさをバネにタフな北朝鮮戦でさらなる経験を積んでもらいたいところ。平壌での決戦は超満員のアウェー戦が予想され、さらにピッチは人工芝と見られる。極寒のなかで最終ラインと連係を高めなければいけない。ポジションを争う大迫は負傷から復帰。出番が与えられる可能性は多いにあり、切磋琢磨を期待したい。

■DF
◎伊藤洋輝(シュツットガルト/ドイツ)
◎板倉 滉(ボルシアMG/ドイツ)
◎町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ/ベルギー)
◎毎熊晟矢(セレッソ大阪)
長友佑都(FC東京)
谷口彰悟(アル・ラーヤン/カタール)
渡辺 剛(ヘント/ベルギー)
橋岡大樹(ルートン・タウン/イングランド)
菅原由勢(AZアルクマール/オランダ)

※◎=スタメン候補

 冨安がメンバー外となったセンターバックは板倉と町田のコンビが一番手か。アジア杯では失点に関与して挫折を味わった板倉。ロングボール対策など課題は明らかで、北朝鮮も狙ってくるかもしれない。ここで強度の高い守備を取り戻したい。左サイドバック(SB)の長友はやはり注目。かつて長友や本田圭佑が見せていたベンチからの“声”は森保ジャパンの第2次政権で欠けていたポイントだろう。ピッチ内外でチームを牽引し、北朝鮮との戦いを導いてくれるはず。最終ラインのなかで最もポジション争いで注目したいのが右SB。アジア杯で圧倒的な結果を残した毎熊は信頼を勝ち取った。一方で菅原にも期待したい。今回は伊東純也が選外となったため、右ウイングが手薄。毎熊はもう1列前もこなせるため、菅原と毎熊のラインがカギとなるかもしれない。

伊東純也の三笘薫の両翼が不在【写真:徳原隆元】
伊東純也の三笘薫の両翼が不在【写真:徳原隆元】

三笘と伊東の両翼を欠く攻撃陣

■MF/FW
◎遠藤 航(リバプール/イングランド)
◎守田英正(スポルティング/ポルトガル)
◎前田大然(セルティック/スコットランド)
◎堂安 律(フライブルク/ドイツ)
◎久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)
◎上田綺世(フェイエノールト/オランダ)
浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)
南野拓実(ASモナコ/フランス)
相馬勇紀(カーザ・ピア/ポルトガル)
小川航基(NECナイメヘン/オランダ)
田中 碧(デュッセルドルフ/ドイツ2部)
川村拓夢(サンフレッチェ広島)
中村敬斗(スタッド・ランス/フランス)
佐野海舟(鹿島アントラーズ)

※◎=スタメン候補

 ボランチはリバプールで驚異的な活躍を遂げている遠藤が軸で、相棒は守田になるだろう。三笘と伊東が不在の2列目、1トップでどれだけ打開できるか。中村も左サイドのスタメン候補ながら、停滞感を生まないために前田の起用は考えられる。上田が所属クラブで控えに甘んじている状況を踏まえれば、1トップ候補にもなり得る。アジア杯インドネシア戦で好連係を見せていたトップ下の久保、右ウイング堂安の序列は高い。ドイツ1部ブンデスリーガでバイエルン・ミュンヘン相手にゴールを決めた浅野、ASモナコの2月月間MVPに輝いた南野ら経験豊富な中堅の好調が森保ジャパンの追い風。A代表デビュー戦でハットトリックを決めた小川はいきなりタフな試合で結果が求められるが、今季公式戦12ゴールの決定力を見せつけ、生き残ってもらいたい。

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