浦和指揮官、選手の“指示待ち”傾向に見解「監督の限界がチームの限界になってしまう」

オンライン会見に臨んだペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
オンライン会見に臨んだペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

次節の札幌戦に向けた定例のオンライン会見を実施

 浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督が3月8日に定例のオンライン会見を実施。攻撃の機能性アップが課題になるなかで、「戦術的なシステムはあるが、クリエイティブなプレーも望んでいる」と話した。

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 浦和は2月23日のサンフレッチェ広島戦を0-2で落とし、3月3日の東京ヴェルディ戦は1-1の引き分けだった。東京V戦の同点ゴールはDFアレクサンダー・ショルツのPKによるものだった。今季4-3-3システムを導入して準備を進めてきたが、ベテランDF宇賀神友弥が「監督がやろうとしていることを、やろうとし過ぎている感じに見える。どこまで1人1人が考えて、言っていることだけじゃないものをピッチ上で表現していいのかも探り探りという感じもある」と話したように、まだまだスムーズさを欠いている感は否めない。

 この日は前日の夜から雪が降り積もり、浦和のトレーニング場も積雪。ノルウェーからやってきた指揮官は「ノルウェーを去って雪を見ることがないと思っていたけど、今日は興奮した。素晴らしいグラウンドキーパーとスタッフがいて、雪かきをしてくれた」と笑ったが、今週について「ピッチ上のさまざまな部分で選手同士の関係性に関するトレーニングをした。ラストサードでのディテールのところもやってきた。そして、複数の脅威となるようなプレーをしてきた。また、チャンスを作りたい、点を取りたいというメンタルの部分も大事だと思う」と話した。

 前任のマチェイ・スコルジャ監督は在籍時、日本人選手について「守備の練習ではヨーロッパと変わらないが、攻撃の練習ではより細かい指示を求める傾向がある」と指摘。就任前にスコルジャ氏と対話したというヘグモ監督も、そのような傾向があることを認めたうえで求めることを語っている。

「私は自分の文化を日本の文化に入れ、ミックスしようとしている。もちろん、それに関して我々からも指示をしたいが、同時に選手は個々に成長しなければいけないし、周りの状況を読みながら成長していくことも必要だ。ピッチ上での選手の会話も増えているし、戦術的な関係性も良くなっていると思う。選手が行う行動がすべて監督の指示に基づいたものならば、監督の限界がチームの限界になってしまう。戦術的なシステムはあるが、クリエイティブなプレーも望んでいる。野心的な目標かもしれないが、将来的に成功したいならクラブにとってそのようなことも重要になるだろう」

 3月10日の第3節は北海道コンサドーレ札幌とアウェーで対戦する。「典型的なマンツーマンのチームだと思うが、それが最も際立っていると思う」と印象を話すが、広島が人数を合わせてプレスに出るチームだったこともあり「広島戦の前半は非常に良かった。そのゲームをプレーすることによって学んだこともある」と攻略への手応えは語った。

 2試合連続で追いかける展開になっているだけに「次の試合では先に点を取りたい」と話すヘグモ監督だが、まずはJリーグでの初勝利を掴むゲームにしたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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