英紙が豪ジャーナリスト2人のコメントに注目

　U-20女子アジアカップ開幕戦で起きた異例の事態が海外でも波紋を呼んでいる。オーストラリア代表と韓国代表が対戦した一戦は、ピッチが積雪のままキックオフされただけでなく、除雪は一部という状態で開催。アジアサッカー連盟（AFC）の大会運営に批判が相次ぐなか、その動きに英メディアが反応した。

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　ウズベキスタンで現地時間3月3日に行われた今回の試合。試合前から雪が舞う状況だったなか、キックオフ時のピッチは一部真っ白な状態に。ゴール前と両サイドのピッチライン際以外に除雪作業は間に合わず、そのためボールは跳ねないばかりか、場所によってはスパイクが隠れるほどの雪深さとなり、セットプレーの際に足場を確保するシーンも見られた。

　試合翌日の4日にはオーストラリアプロサッカー選手会（PFA）が非難の声明を発表。「大会主催者として、AFCには選手のための安全な環境を確保する義務があるが、昨晩のピッチ状態はほど遠いものだった」とし、国際大会に然るべき舞台が用意されなかったことへ苦言を呈した。

　韓国戦のピッチを巡っては試合後、元オーストラリア女子代表のエイミー・チャップマン氏がSNSで運営側の対応を非難。また、英紙「ガーディアン」はオーストラリア人ジャーナリストのジョーイ・リンチ氏とサマンサ・ルイス氏のSNS投稿を紹介した。2人はこう述べている。

「本当にこれは安全でないし、サッカーをプレーできる状態でもない。対戦した2チームそれぞれへの敬意が欠けている。試合の運営に携わった人間がこれをどうして正当化できたのか理解できない」（リンチ氏）

「真面目な話、一体これはどういうこと？　AFCは説明を！」（ルイス氏）

　2人の反応を受け、「ガーディアン」紙は「U-20女子アジアカップでの大雪は選手への安全性と不誠実さに対する懸念を招いた」と指摘。さらに、「女子の国際試合ははるかに良い状態に値するという主張とともに、今回の状況はサッカー界で怒りを巻き起こした」とし、運営側に落ち度があるとの厳しい見方を示している。