除雪なしで「豪のファンは激怒」 U-20女子アジア杯の劣悪環境で母国非難「到着時にショック」

U-20アジアカップのピッチ状況に注目(写真はイメージです)【写真:Getty Images】
U-20アジアカップのピッチ状況に注目(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

ウズベキスタン開催の一戦で降雪のなか試合が行われた

 今年のU-20女子ワールドカップ(W杯)予選を兼ねたAFC U-20女子アジアカップが、現地時間3月3日にウズベキスタンで開幕。オープニングマッチとしてオーストラリア代表と韓国代表が対戦したなか、劣悪な環境で実施されたことにより、オーストラリア紙「ヘラルド・サン」は「サッカーファンが激怒」と国内で異議を唱える声が上がっていると報じた。

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 試合は韓国が前半25分、フリーキック(FK)からこぼれ球を押し込み先制。しかし後半28分、スルーパスからオーストラリアが同点ゴールを奪うと、終了間際の同45分にはコーナーキックの流れから勝ち越し弾を決め、逆転勝利を収めた。

 この試合ではキックオフ前から雪が舞い、除雪作業が間に合わず、ゴール前と両サイドのピッチライン際以外には雪が積もった状態でキックオフされていた。さらにボールは跳ねず、場所によってはスパイクが隠れるほどの積雪に。そのため、FKの際に選手たち自ら雪かきを行い、足場を確保するシーンも見られた。

 試合途中からSNS上では波紋を呼び、試合翌日の4日にはオーストラリアプロサッカー選手会(PFA)が「才能ある若手選手にとって最高峰の試合となる機会にもかかわらず、ピッチは受け入れがたく危険だった。選手たちが大きな怪我をせずに済んだのは奇跡だ。大会主催者として、AFCには選手のための安全な環境を確保する義務があるが、昨晩のピッチ状態はほど遠いものだった」と批判の声明を発表した。

 そのなかで「ヘラルド・サン」紙は「若いマチルダス(オーストラリア女子代表の愛称)が『妨げられた』シーンに巻き込まれ、サッカーファンが激怒」と見出しを打って、「国際試合で『妨げられた』状況での開催を余儀なくされたことを受けてオーストラリアのフットボールファンは激怒している。タシケントの気象状況は予想外ではなかった」と指摘。「(U-20オーストラリア女子代表の)GKクロエ・リンカーンは選手が到着時に雪を見てショックを受け、いつものようにプレーする自信に対して影響を受けたと語った」と、ピッチに立った本人の発言も併せて報道した。

 オーストラリアは勝利したものの、とても試合に集中できる状況ではなかった様子に国内では多くの声が寄せられているようだ。

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