無念の2戦連続で終盤失点 城福監督が「自信の喪失にもつながる」リスクを懸念「悔しい」
1点リードで試合を進めるも、後半44分に同点PKを決められる
東京ヴェルディは3月3日に行われたJ1リーグ第2節で浦和レッズと対戦し、1-1で引き分けた。先週の開幕戦に続いて先制点を奪ったものの、後半終了間際に同点ゴールを奪われた展開に、城福浩監督は「本当に悔しい試合になってしまった」と険しい表情だった。
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東京Vは前半40分過ぎに立て続けのコーナーキックを得ると、左右に揺さぶるような高いクロスの連続から最後はFW木村勇大が振り向きざまのボレーを蹴り込んだ。これで東京Vは2試合連続の先制ゴールとなり1点リードを奪ってハーフタイムに突入した。
城福監督は「前半に少し持たれる時間はあったが、できるだけ高いラインでペナルティーエリアに入らせないように耐えていたら我々の時間になると思っていた。前半30分過ぎからボールを持てるようになってその時間で点を取れた」と、この展開を振り返った。
そして、後半も指揮官が「後半は30分くらいまで相手陣内でプレーできた感覚はあった」と話したように、2008年以来16シーズンぶりのJ1での勝利に近づいた。しかし、浦和が5枚の選手交代を使い終え、前線にシンプルなボールを放り込むようになっていた試合終了間際、相手MF中島翔哉のクロスをFW興梠慎三が競ってこぼれたところに反応したDF大畑歩夢を、DF山越康平が倒してしまった。そこでPKになり、これを決められた。
ここに関わった浦和の選手は全て後半途中に交代で入ってきた選手だっただけに、城福監督は「苦しい時に相手陣内でキープできるスキルを含め、攻守においてゲームをクローズするのは足りていないところだと思う。攻守におけるゲームチェンジャーを育てていかないと、日本を代表するような大きなクラブにはあとから出てくる選手がゲームチェンジャーになりうるので、私たちもそういう選手を戦いながら育てていきたい」と話す。
2月25日の開幕戦では、同様の1点リードを横浜F・マリノスに後半44分から逆転された。この日は勝ち点1を得たものの、横浜FM戦後には「内容が悪くなくて勝ち点が取れないと自信の喪失にもつながるという経験もある。内容が悪くなかったという言葉でまとめたくない」と話したように、勝ち点6でもおかしくない2試合を勝ち点1で終えたことは城福監督に危機感も与えているかもしれない。
城福監督は「本当に悔しい試合になってしまった」と話した。2試合連続で勝ち点3に近づいたことで、プレーオフを経て最後の切符を手にした昇格組とはいえ東京VがJ1で十分に渡り合っていける力は見せている。それを掴み取るためのラスト数分間を乗り越えれば、勢いに乗っていきそうだ。