なでしこJ、W杯採用の3バック回帰が奏功 長谷川唯が手応え「楽しんでプレーした」

北朝鮮戦に出場した長谷川唯と清水梨沙【写真:徳原隆元】
北朝鮮戦に出場した長谷川唯と清水梨沙【写真:徳原隆元】

パリ五輪最終予選第2戦、北朝鮮を2-1で下して五輪出場権獲得

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、2月28日に国立競技場で行われたパリ五輪アジア最終予選の北朝鮮との第2戦に2-1で勝利し、今夏開催されるパリ五輪への出場権を獲得した。

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 日本は初戦の4-3-3から昨年の女子ワールドカップ(W杯)で採用していた3-4-2-1にシステムを変更。キャプテンのDF熊谷紗希が3バックの中央に入ったなかで、MF長谷川唯はMF長野風花とダブルボランチを組み、チームの舵を取った。

 負ければパリ五輪出場が叶わないという重圧のかかる一戦で勝利した長谷川は、「本当に嬉しいですし、今日はしっかり気持ちも見せられたと思いますし、日本らしいサッカーも見せられたと思うので、これをパリにしっかりつなげて、良い結果に結び付けられたらいいなと思います」と、試合後のフラッシュインタビューで笑顔を見せた。

 初戦からのシステム変更は、大きなポイントだった。長谷川は、その意図について「(昨年の女子)W杯では3バックですごく良い形ができていたなかで、4-3-3という新しい形にチャレンジしながら、オプションを増やす意味でチームで合わせてきたのですが、1試合目に相手が対策してきたことで元に戻して」戦ったと説明。そして、「すごく良いフィーリングで、久しぶりの3バックでもみんなが共通認識を持てたので、この結果につながったと思います」と、3-4-2-1の採用が奏功したことを認めた。

 中盤で長谷川が持ち味の技術を発揮し、落ち着いたボールキープやパス回しを見せたことで、日本の流れを引き寄せた。試合中に意識していたことを問われた長谷川は「試合の中で結構、バタバタして取ったあと、取られてというのを繰り返すとリズムも悪くなるので、少し落ち着くところを作りながら、でもチャレンジするパスも入れていって、今日は本当にバランスの取れた攻撃と守備もできたと思います」と、役割を果たせた手応えを口にしている。

 重圧のかかる一戦だったが、長谷川は楽しむ気持ちを忘れていなかったと明かす。「もちろんプレッシャーもありましたけど、みんなで楽しんでやろうと話していました。もちろん日本女子サッカーのためにというのもありますけど、まずは自分たちのために楽しんでプレーした結果が、チームの結果につながって、それが日本の女子サッカーの未来につながれば良いと話していたので、それができて良かったです」

 この勝利でなでしこジャパンは、2大会連続6度目の五輪出場権を獲得した。パリで開催される本番に向けて、長谷川は「ここから残り少ないですけど、もっと良いチームになるように努力して、パリ五輪で金メダルを獲得できるように努力したい」と、初優勝に向けて、さらにチームとして力を高めていくことを誓っている。

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