北朝鮮監督が「急に怒った」 対なでしこ前日会見の“緊迫場面”に韓国注目「なぜ?」

北朝鮮女子代表のリ・ユイル監督【写真:ロイター】
北朝鮮女子代表のリ・ユイル監督【写真:ロイター】

北朝鮮女子代表リ・ユイル監督、日本戦前日会見のリアクションが話題に

 北朝鮮女子代表のリ・ユイル監督が、2月28日に国立競技場で行われるパリ五輪アジア最終予選、なでしこジャパン(日本女子代表)との第2戦に向けた前日記者会見に臨んだ。アウェーながら強力な応援を背に戦える状況が見込まれるなか、会見では韓国記者からの質問に不快感を示し、回答を拒否しようとする場面があった。

 サウジアラビアのジッダで中立地開催となった第1戦はスコアレスドローで決着。この予選にはアウェーゴールのルールがないため、28日の第2戦で勝者がパリ五輪行きの切符を手にする。北朝鮮にとってはアウェー戦となるが、前売りチケットでは北朝鮮側のゴール裏席が3000枚販売済みとなっている。

 リ・ユイル監督は会見で、北朝鮮チームが日本に到着した際、200人ほどの出迎えを受けたと明かしたうえで「アウェーではなくホームでやるような、自分の家に帰ってきたような温かい気持ちになっている。それに応えるためにもベストを尽くして良い結果を残したい」と、五輪切符獲得へ意欲を見せた。

 一方、この会見では韓国記者からの質問に不快感を示した場面も。「北韓女子サッカーの力がどこから出てくるのか気になる」と問われた途端、「申し訳ないが、国号を正確に呼ばないと。我々は北韓チームではなく、朝鮮民主主義人民共和国チームだ。国号を正確に呼ばなければ、我々は質問を受けない」と拒む姿があった。

 その後、記者が国号を省略して質問。その問いにリ・ユイル監督は「国家を輝かせたい気持ち、選手として家族や知人の期待に応えたい気持ち、サッカーを発展させて少しでも貢献したい気持ちが原動力だ」と返答したが、韓国紙「東亜日報」は「記者会見場は数秒間ぎこちない沈黙が続いた」と現場の緊迫感を報じた。

 韓国メディアによる「北韓」の表現に不快感を示したのは今回だけではなく、韓国メディア「OSEN」によるとリ・ユイル監督は昨年の杭州アジア大会でも韓国との準々決勝で勝利後、韓国記者に対して「北ではなく朝鮮民主主義人民共和国だ」と指摘。同メディアは「北朝鮮女子サッカー監督、なぜ急に怒った?」と見出しを打ち、今回の一件の経緯に触れていた。

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