本田の定位置を脅かすライバル現る トーレスとチェルチのトレードがクラブ間で合意か
左利きのサイドアタッカーがミラン加入へ
ACミランの元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが、古巣のスペイン王者アトレチコ・マドリード復帰に近づいている。ACミランが公式テレビチャンネル「ミランチャンネル」を通じ、トーレスとイタリア代表FWアレッシオ・チェルチのトレード話が進行していると報告した。その一方で、イタリア衛星放送「スカイ・イタリア」はクラブ間合意に達したと報じている。
チェルシーから2年間の期限付き移籍でミランにやってきたトーレスだが、わずか3カ月でファッションの都と別れを告げようとしている。今季デビュー戦の予定だった9月14日の第2節パルマ戦の前日に足首をねんざ。故障を抱える不運の船出となったが、その悪循環から抜け出せず。今季は公式戦10試合でわずか1得点しか挙げられていない。マーケットが再開する来年1月を前に、古巣のリバプールや、アトレチコへの移籍のうわさが絶えなかった。
一方、今季開幕前にトリノからアトレチコに移籍したチェルチもマドリードで思うような出場機会を手にしていなかった。ミランは今季開幕前、この左利きのアタッカーを本田の定位置である右ウイングのレギュラーとして獲得しようと、争奪戦に参加していた。本田はアジアカップオーストラリア大会に参戦するため、来年一月から約1カ月間チームを離れる。チェルチ獲得は背番号10の穴埋め以上の補強となりそうだ。
トーレスにとっては、故郷への凱旋となる。11歳でアトレチコの下部組織に入り、16歳でトップチームデビューを果たした。エルニーニョ(神の子)の異名にふさわしいスピードでゴールを量産し、ヨーロッパ屈指のストライカーの評価を手にした。トーレスはかつて19歳の若さで主将を任された出発点で、キャリアの再生を図る。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images