なでしこ熊谷「怖さなかった」ギア上がらず猛省 攻撃が機能不全「反省すべき」

ボランチで出場した熊谷紗希【写真:Getty Images】
ボランチで出場した熊谷紗希【写真:Getty Images】

パリ五輪最終予選第1戦・北朝鮮と中立地サウジで対戦

 なでしこジャパン(日本女子代表)は2月24日にパリ五輪アジア最終予選、北朝鮮との初戦に臨み0-0の引き分けで試合を終えた。主将のMF熊谷紗希は「ホームで勝つことだけ考えていい準備をしたい」と第2戦を見据えた。

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 パリ五輪へのアジア枠は2チーム。4チームが最終予選に残り、2組のホーム&アウェー戦での勝者が切符を掴む。日本と北朝鮮の初戦は、当初は北朝鮮の首都ピョンヤンで行う予定だったが今月に入ってアジアサッカー連盟(AFC)から中立地開催が勧告され、試合の3日前にサウジアラビアのジッダでの開催が決まる前代未聞のドタバタ劇だった。

 WEリーグはウインターブレーク中で、国内合宿を経てギリギリで決まったサウジアラビア開催に2便に分けて中東入りし、欧州組の一部はロンドンでの待機から現地合流。熊谷を含む一部選手は日本での滞在わずか1日での移動。さらに多くの選手にとって気温差が20度ほどあるような地域への移動と、厳しい条件だった。

 5バックで構える相手に序盤はボールを支配した日本だが、次第に北朝鮮にペースを握られ際どいシュートを放たれる場面もあった。あまり攻撃の形は作れず、熊谷も後半半ばに交代。試合後には「なかなか自分たちがボールにプレッシャーを掛けられなくなって守備でマッチアップできなくなり、ロングボールへ最終ラインを上げるのも遅くなった。そこは反省すべきところ。前半と後半で相手も大きく変えていないけど私たちの動きを見て戦うようになっていた。こちらも1つギアを上げられるようにしないといけない」と振り返った。

 また、攻撃の機能性についても「自分たちのシュート数はかなり少なかった。侵入する、相手のゴールを脅かす怖さは出せなかった。もう1つ前でプレーできるようにしたい」と話した熊谷だが、「本当に暑さもありながら、もちろん第1戦を勝ってホームに向かいたかったが0-0で終わって、ホームで勝つことだけ考えていい準備をしたい」と、視線を2月28日に国立競技場で行われる第2戦に向けた。

 この予選ではアウェーゴールのルールもないため、第2戦はまさにすべてが決まる1試合ということに。2011年の女子ワールドカップ(W杯)優勝、16年リオデジャネイロ五輪のアジア予選敗退など日本女子サッカーの輝かしい歴史も苦難も知るキャプテンは「勝つしかない戦いなので、ホームで戦えることもアドバンテージにしながら勝つことだけを考えて、パリへの切符を日本の皆さんと取れるように頑張っていきたい」と力を込めていた。

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