J2甲府の夢途絶える…FW三平和司がアジアで感じた“後悔”「一番良かったかもしれない」
甲府はベスト16で敗退
J2ヴァンフォーレ甲府は2月21日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16の第2戦を国立競技場で行い、韓国1部の蔚山現代に1-2で敗れた。敵地での初戦を0-3で落としていた甲府は、2試合合計1-5で敗退となった。
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初戦を0-3で落としていた甲府は、序盤から積極的に仕掛けた。前半11分に先制を許して点差を広げられたが何度もゴールに迫った。だが、蔚山の韓国代表GKチョ・ヒョヌの好セーブもあってなかなか得点することはできなかった。
それでも後半43分にコーナーキック(CK)を得ると、MF小林岩魚の上げたクロスにFW三平和司がヘディングで合わせて同点に追いついた。ゴールシーンを振り返り、三平は「この辺にボールが来るだろうなというのは分かっていました。いいボールが来たので、僕はそんなに難しいことはなかったですね。マンツーマンだったので、その選手を抑えられれば自分が飛べる状況だったので、相手がついてくれて良かったです」と、小林のクロスに感謝した。
このゴールで同点に追いついた甲府だったが、後半アディショナルタイムにカウンターから2点目を決められてしまい、ACL無敗だった国立競技場でも敗れてしまった。それでもアジアの大会でベスト16に進出できたことについて、三平は「チームとして出ることは難しいかもしれませんが、昨年と今年でACLを戦ったメンバーは、また出たいという気持ちが強くなったと思うので、練習で足りなかったところを突き詰めていきたい」と語った。
そして、ACLでの戦いについて「めちゃくちゃ幸せでしたよ。去年、やっぱり戦っていて『こんなに面白いんだ』と思いましたし、『国によってこんなにサッカーが違うんだ』ということも感じられました。本当に良かったと思います」と、得られた刺激が大きかったと三平は言う。
J2に所属する甲府が、アジア最高峰の舞台で16強に進出できたのは快挙だ。この日の対戦相手の蔚山も韓国王者である。GKチョ・ヒョヌを含め、韓国代表の守備陣を多くそろえる蔚山について、三平は「やっぱり強いですよ」と前置きをして、「ただ、すごく差があるかと言ったら『この場面は勝てる』という部分もあったりした。若い子なんかは特に、自分に足りないところは分かったと思いますし、そこを練習で鍛えていけば、代表になる選手も出てくるかもしれません。いい感覚をつかめたんじゃないかと思います」と、選手にとっても財産になることを予想した。
「本当に普通のチームでは経験できないことを経験できましたし、(天皇杯の戦いから)この3年間、1つの物語みたいになっているじゃないですか。本当に楽しかったです。ここまで行けると思っていた人は、もしかしたら選手でもいなかったかもしれあません。でも、また出たいなという気持ちはすごくある」と、三平は名残惜しそうに語った。
篠田善之監督は、国立競技場での試合開催を実現させてくれた人々や応援してくれた人たちへの感謝を口にしつつも、「山梨の子供たちの前でこれを見せられたらもっと良かったかもしれない」と口にしたが、三平も「小瀬でやれたら、それは一番良かったかもしれないですね。選手たちもホームだけど、ちょっとアウェーみたいな、自分たちのピッチでやれないというのはありましたし、確かに山梨でやれたら、山梨の子供たちにもっと夢を与えられたかもしれません。僕たちがJ1に上がって、専用スタジアムを持つべきチームだと認めさせないといけませんし、僕たちの結果次第で変わってくると思うので、責任を持ってやりたいと思います」と、三平は指揮官に同調し、新たな目標とともに週末から始まるJ2の戦いに挑むことを誓った。