イ・ガンインがロンドンへ行き、ソン・フンミンへ直接謝罪

　韓国代表は、カタールで開催されたアジアカップ期間中にチームにあった問題が大きな余波を呼んだ。主将のFWソン・フンミンと新エース候補のMFイ・ガンインによる内紛が明らかになり、ユルゲン・クリンスマン監督も解任となったなか、ソン・フンミンが自身の公式SNSを更新。イ・ガンインと和解に至ったことを明かした。

　発端はソン・フンミンがアジアカップ敗退後、所属するトッテナムに戻り、そこで右手を負傷していることに注目されたこと。ヨルダン戦の前日、ソン・フンミンとイ・ガンインが口論の末にケンカに発展し、これにより手を負傷。準決勝の前日にイ・ガンイン、チョン・ウヨン、ソル・ヨンウら若手は早めに夕食をとり、卓球を始めた。キャプテンのソン・フンミンは、食事はチーム全員でとるものだとし、勝手な行動をした選手たちを叱責したが、ここから口論に発展。後輩であるイ・ガンインの態度に激怒したソン・フンミンが胸ぐらを掴むと、イ・ガンインは殴り返したという。周囲の選手たちは2人を止めようとしたが、ソン・フンミンは指を負傷した。

　この騒動が起きた後、韓国代表の選手たちはクリンスマン監督にイ・ガンインをメンバーから外すように求めたが、ドイツ人監督は受け入れなかったという。騒動が明らかになった後、イ・ガンインは自身のインスタグラムを更新して「失望したファンの皆様に申し訳ない気持ちでいっぱい」と1度謝罪していたが、改めてソン・フンミンが暮らすロンドンまで赴いて、直接謝ったことを明かした。

　そのなかで、ソン・フンミンも自身の公式SNSを更新。イ・ガンインと肩を組んで笑顔で納まった2ショットを添え、和解したことを明かした。

「こんにちは、ソン·フンミンです。 今日は少し重くて難しい話をしようと思います。（イ・）ガンインが心から反省し、私をはじめとする代表チームすべての選手に心からの謝罪をしました。私も若い時は、ミスもたくさんして良くない姿を見せたこともありましたが、その度にいい先輩たちの厳しい助言と教えがあったので、今の私がこの場にいると思います。ガンインがこのような誤った行動を二度としないように、私たちすべての選手が代表チームの先輩として、また主将として、ガンインがより良い人、良い選手に成長できるようにそばで見守っていきます」

　イ・ガンインがロンドンまで直接謝罪にきて、十分に話し合ったことで2人の溝は埋まったようだ。また、ソン・フンミンも自身の行動を反省している。

「私も自分の行動は十分叱咤されるような行動だったと思います。しかし、私はチームのためにそのような嫌な行動もしなければならない。これは主将の本分の一つだと思うので、もう一度同じ状況に置かれたとしても、私はチームのために行動します。しかし、これからはもっと賢く、賢くチームを統率できるように頑張ります。そのこと以来、ガンインがとても大変な時間を過ごしています。一度だけ寛大な心で許してください。代表チームのキャプテンとしてぜひ！お願いいたします」

　イ・ガンインへ批判が集中していることに対しても主将として呼びかけたソン・フンミン。またソン・フンミンもファンに向けて謝罪した。

「サッカーで多くの愛を受けているにもかかわらず、このような騒々しい問題を起こして心から申し訳ありません。これから韓国代表チームがこのきっかけでさらに成長するチームになれるようにもっと努力します。もう一度、大韓民国代表チームの主将として心よりお詫び申し上げます」

　揺れていた韓国サッカー界だが、ひとまず“内紛問題”は解決し、クリンスマン監督の後任問題を残すのみとなったようだ。