アーセナルは「進化した」 アルテタ監督の変幻自在な戦術…“偽9番”起用に英喝采
攻撃陣は2試合で9ゴールを奪う活躍
日本代表DF冨安健洋が所属するイングランド1部アーセナルは頼れるストライカーの不在を指摘され、今冬の移籍市場でも新戦力の補強が叫ばれ続けていた。しかし、ミケル・アルテタ監督は“偽9番”の採用によって弱点をカバーすることに成功しているようだ。英地元紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」が報じた。
センターフォワードとしてFWガブリエウ・ジェズス、FWエディ・エンケティアを擁するアーセナルだが、チームのトップスコアラーは10得点のFWのブカヨ・サカ。マンチェスター・シティのFWアーリング・ブラウト・ハーランドやリバプールのFWのモハメド・サラーのような絶対的な点取り屋不在はタイトル争いにおいて不利になると見られてきた。ジェズスは負傷での欠場も多く、今冬にはブレントフォードのFWイバン・トニーなど即戦力獲得の噂が過熱していたが、結局新戦力の加入は実現していなかった。
それでも、アーセナルは第23節でタイトルレースのライバルであるリバプールを3-1で撃破。続く第24節ではウェストハムに6-0で圧勝するなど好調だ。これを受けて英地元紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」は「ミケル・アルテタの下でアーセナルの攻撃は進化した」と特集。「ガブリエウ・ジェズスがいなくても問題ない。アーセナルは2週続けて9番なしで対処する方法を見つけた」とアルテタ監督の手腕を絶賛している。
アルテタ監督はストライカーの不在を埋めるため、リバプール戦ではMFカイ・ハフェルツ、ウェストハム戦ではFWレアンドロ・トロサールと本職ではない選手を“偽9番”として起用。これらがうまく機能し、2試合で9得点の爆発につながった。
「これまでアーセナルはジェズスと彼のリンクプレーの能力に依存していたように見えたが、それが過去のことになると希望を与えてくれる2週間だった」
現地メディアでも「優勝するためにはストライカーの補強が必要」と批判を受けていたアーセナルだが、アルテタ監督の巧みな選手起用が攻撃陣に新たな化学変化をもたらしているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)