日本サッカー監督の“所作”が海外魅了 屈辱敗戦も「逃げたり非難したりしない」【アジア杯回顧】
森保監督のアジア杯で示した行動に注目
2024年のアジアカップでは数々の反響シーンがあったなか、今回は森保一監督の“所作”に再度注目する。日本代表(FIFAランキング17位)の指揮官には、大会期間中に何度かスポットライトが当たる場面があった。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
アジアサッカー連盟(AFC)の選ぶ2022年男子最優秀監督賞を受賞した森保監督。日本はアジアカップの優勝候補にも挙がっていた。
迎えた同大会のグループリーグは、2勝1敗の成績でD組2位突破。ただすべての試合で失点しているため、守備面での不安も露呈していた。決勝トーナメント1回戦でバーレーンを下し、準々決勝イラン戦を迎えた。
前回大会(2019年)には準決勝で3-0の勝利を収めている相手だった。しかし日本は、今回の対戦で先制後に失速。後半は相手のペースに飲まれ、最終的に1-2と逆転を許し敗戦した。優勝候補のベスト8での敗退は、世界にも衝撃を与えた。
そんななか、グループリーグ第3節インドネシア戦(3-1)の試合後、森保監督の見せた所作は注目を集めた。アジア杯公式X(旧ツイッター)で公開されたのは、森保監督が試合後に選手たちと順番に握手を交わすシーン。勝利への感謝や、選手に対する敬意を表した“行動”は「なんてエレガントなチーム」などと称賛の言葉が贈られていた。
こうした森保監督のリスペクトあふれる行動は、この場面以外も話題に。8強での敗退が決まった準々決勝イラン戦(1-2)後、いつものように円陣を組み選手へ語りかける森保監督。「今日の試合は私自身が交代カードを上手く切れなかったのが敗因だと思います」とコメントも残した指揮官には、海外メディアも反応した。
同大会ではサウジアラビア代表のロベルト・マンチーニ監督が決勝トーナメント1回戦の韓国戦で見せたまさかの行動に非難が集中。PK戦にもつれたこのゲームで、敗戦濃厚となった際、試合終了を待たずしてロッカールームへと去る姿が目撃されたからだ。マンチーニ監督は試合後の会見で「ゲームが決まったと思っていた」と弁明していたが、こうした背景と比較し「彼は逃亡者ではなく、本当に最高のコーチ」「サウジ監督とは違う」「彼はチームに忠実で、メンバーから逃げたり非難したりしない」と称賛の声が上がっていた。