南野拓実、足裏タックル被害の“無残な傷跡”…日本代表OB警鐘「もっと深かったら脛が折れる」【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】7~8年前に脛に負った傷は「いまだに跡が残っています」
フランス1部ASモナコの日本代表MF南野拓実は、現地時間2月11日に行われたリーグ・アン第21節ニース戦(3-2)で1アシストを記録した一方、危険な“タックル被害”に遭った場面が反響を呼んだ。試合後に負傷箇所の傷跡がSNS上で拡散され、元日本代表DF栗原勇蔵氏も、「相当危険。もっと深かったら脛が折れてしまう」と見解を述べた。
試合は1-1で迎えた後半4分に右サイドでパスを受けた南野が右足で上げたクロスがピンポイントで走り込んだMFデニス・ザカリアの元へ。スピード、高さとも完璧なボールでヘディング弾をアシストした。その後、モナコは再び同点に追いつかれたが、後半32分にMFアレクサンドル・ゴロビンがゴール前のこぼれ球を押し込んで勝ち越した。
南野はアシストから数分後、中盤でルーズボールを回収しようとした際にニースDFダンテの蹴り足が南野の左脛付近に直撃。当初ファウルとは判定されなかったが、苦悶の表情を浮かべ倒れ込む南野を見たモナコ選手たちとニース選手がヒートアップする事態に発展した。
そして、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)からの進言を受けて主審がこのプレーに対するオンフィールドレビューを実施。ダンテが先にボールに触れていたものの、足裏を見せた極めて危険なタックルと判断し、後半8分にダンテに一発レッドカードを提示した。
南野は交代になるまで懸命にプレーしていたため大事には至らなかったようだが、フランスのテレビ局「RMC Sport」公式X(旧ツイッター)は、南野の左脛に複数の裂傷や血が流れた跡がある画像を公開。タックルのダメージの大きさを感じさせる。
現役時代、センターバックとして身体を張って相手ストライカーを抑えていた元日本代表DF栗原氏は、「相当危険ですよ。レガースを着けていてこれですからね。上手く力を逃せず、もっと深かったら脛が折れていたかもしれない。僕も7~8年前の脛の傷はいまだに跡が残っています」と自身の経験を基に足裏タックルの危険性を訴えていた。
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。