クリンスマン監督は「アジア杯4強は失敗だとは思わない」とコメント

　韓国代表は、カタールで開催されたアジアカップでベスト4敗退に終わった。決勝トーナメント以降、“ゾンビサッカー”と呼ばれる粘り強さを見せたが、目標だった64年ぶりの大会制覇には手が届かず。チームを率いるドイツ人のユルゲン・クリンマン監督への厳しい声が相次いでいる。韓国紙「スポーツ韓国」が伝えた。

　グループリーグでは、バーレーンに次ぐ2位だった韓国は決勝トーナメント以降、サウジアラビア（1-1／PK4-2）、オーストラリア（延長戦2-1）と、優勝候補国をそれぞれ延長戦を戦って撃破。粘り強いサッカーは“ゾンビサッカー”と呼ばれ、勢いに乗って準決勝に挑んだ。

　しかし、ヨルダン戦は0-0で迎えた後半8分、FWムサ・アルタマリに先制点を許すと、同21分にはアルタマリの突破を許して2点のビハインドを背負う。反撃に出るも、ラスト15分を切って5バックに変更したヨルダンの牙城を崩せず、枠内シュート0本で伏兵相手に屈した。今大会で64年ぶりとなる優勝を目指したが、無念の4強敗退で夢破れた。

　クリンスマン監督は敗退決定後、「アジアカップ4強は失敗だと思わない。肯定的に考える」とコメント。キャプテンとしてチームを牽引したエースFWソン・フンミンが虚しい表情を見せたのに対して、ドイツ人指揮官は惨敗にもかかわらずにこやかな笑顔を浮かべていたため、一部から非難の声も上がった。

　クリンスマン監督は2月8日に韓国へ帰還したなか、韓国紙「スポーツ韓国」は「予想された自己防衛」と指揮官について取り上げている。

「ベスト4でヨルダンに敗れたあと、クリンスマンがする言い訳による自己防衛方法という記事を出し、大韓サッカー協会にどう自分を弁明するか仮想した。まさに、予想通りだった。大韓サッカー協会はクリンスマンに反論できるだろうか。いや、反論する意志があるだろうか。単にヨルダン戦に敗れた怒りではなく、サッカーファンは成長ではなく、むしろ2022年のカタール・ワールドカップ（W杯）に比べて後退したと考えている。3月の試合まで1か月しかなく、少し我慢すれば世論は静まるという公算かもしれない」

　自分のスタイルを貫くクリンスマン監督。3月のW杯アジア2次予選以降、どのようにチームを率いるかにも注目が集まる。