アジアカップ準決勝敗退後のクリンスマン監督表情が物議に

　韓国代表はアジアカップの準決勝でヨルダン代表に0-2と敗れ、4強で姿を消した。母国が落胆ムードに包まれたなかで、ドイツ人のユルゲン・クリンスマン監督が試合後に見せた表情が物議に。韓国メディアは「海外メディアも注目した『笑う』クリンスマンと『虚しい』ソン・フンミンの相反する表情」と見出しを打ち、その差に焦点を当てている。

　64年ぶりのアジア制覇を狙った韓国は決勝トーナメント以降、サウジアラビア（1-1／PK4-2）、オーストラリア（延長2-1）と、優勝候補国をそれぞれ延長戦を経て撃破。そんななか準決勝では思わぬ展開となった。0-0で迎えた後半8分、FWヤザン・アル・ナイマトに先制点を許すと、同21分にはMFムサ・アル・ターマリの突破を許してゴールを決められ2点のビハインドを背負う。

　その後反撃に出るも、ラスト15分を切って5バックに変更したヨルダンの牙城を崩せず、時間が経過。ここ2試合、終盤の粘りで勝利を手繰り寄せてきたがその再現ならず、伏兵ヨルダンに屈した。今大会では1960年以来、実に64年ぶりとなる優勝を目指したが、無念の4強敗退で夢破れている。

　試合後は落胆ムードに包まれたなか、注目を浴びたのがクリンスマン監督の表情だった。キャプテンとしてチームを牽引したエースFWソン・フンミンが虚しい表情を見せたのに対して、ドイツ人指揮官は惨敗にもかかわらずにこやかな笑顔を浮かべていたため、一部から非難の声も上がっている。

　選手と監督の表情の差は米メディア「CBSスポーツ」の公式SNSでも大きく注目されたことから、韓国テレビ局「YTN」は「海外メディアも注目した『笑う』クリンスマンと『虚しい』ソン・フンミンの相反する表情」と見出しを打ち世界的に話題になったことを伝えた。

　記事では海外ファンから「ソン・フンミンが気の毒だ」といった声が寄せられたことにも言及。指揮官は笑顔の理由を「相手チームを祝福し尊重する意味だ」と説明したものの、ヨルダン相手に枠内シュート0本に終わった惨敗劇後のリアクションは指導スタンスが問われる悪い結果を招く形となった。