清武はベンチ入りメンバーからも外れる

　奮闘した選手たちに労いの言葉をかけると同時に、決勝点を奪ったヨベティッチについても言及している。殊勲の背番号16は後半23分、MFフランコ・バスケスに代わって投入されている。1月新加入のアタッカーの投入がピタリとハマった形だが、緻密な指揮官のなかでは意図を持ったものだった。

「私は中盤で優位を保つために別の（中盤の）選手を入れようとしていたが、正直に言えば、試合が進んでいくうちにゲームプランを変えていったんだ」

　ベンチにはMFマティアス・クラネビッテルなどの中盤が控えていたが、得点を奪うためにヨベティッチの起用を切り札として切ったことを明かした。

　セビージャにとっては大当たりの采配だが、ヨベティッチの加入はさらにチーム内競争が激しくなったことも意味する。この日はナスリの控え扱いであるMFガンソ、そして清武はベンチ入りメンバーからも外れた。レギュラーどころかベンチメンバー争いでも熾烈さが増す状況となり、清武はさらに厳しい状況に追い込まれている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images