森保ジャパン、ゴール前の“職人”たち 堂安律が辿る10番の系譜「拓実くんは嗅覚がある」【現地発】
2月3日には準々決勝でイランと対戦
森保一監督率いる日本代表は2月3日にカタール・ドーハで行われているアジアカップ準々決勝でベスト4を懸けてイランと対戦する。1月31日の決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦し、3-1の勝利。先制点を挙げたMF堂安律(フライブルク)はゴールの“細部”にこだわり、強い気持ちを表現し続けている。準々決勝以降もこの牽引する大きな力が必要だ。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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日本は前半31分、右サイドバックのDF毎熊晟矢が中央でボールを受けると右足で弾丸ミドル。ゴールポストに当たって跳ね返ったところに反応した堂安が蹴り込んで、待望の先制点を奪った。その後、後半4分にはMF久保建英、オウンゴールで1点を返されたあとの同27分には毎熊のパスからFW上田綺世が加点し、3-1で勝利した。
今大会初ゴール。先制点の場面は毎熊のミドルシュートのこぼれ球を狙っていた。こぼれたところを押し込んだゴール……に見えるが、瞬時の選択肢、技術が詰まっていた。
「相手よりも(自分が)ちょっと先に動き出した感じがあった。先に触って相手がクリアしていくならPKをもらおうと、ちょっと前に出たんですけど、相手がPK避けてもう完全に止まった。だから、そのままボールを受けました。ああいうのって結構ディフェンダーからすると、見えないところでオフェンス陣が入ってきたら、ちょっと触っちゃう。無意識に体が入って、足が出ちゃうので、それは意識しました」
タッチもふかさないように、抑えるようなトラップでコントロールしてからシュートを放っている。
そして、ゴール前の嗅覚。これはチームメイトを参考にしているという。
「ゴール前で言ったら(南野)拓実くんのことを見ています。拓実くんはやっぱり消えていても、ゴール前に入ってくるところの嗅覚がある。(元日の)タイ戦も一緒に、前半ベンチで見ていてクロスが入った時に、ボソッと『あそこにいないと』と。やっぱり嗅覚があるから。『あそこはフォワードが止めないといけない』とボソッというところとかは、彼のやっぱ良さ。偶然で点決めていないと思うし、そこは学んでいる。彼がいるところに自分もいたら点が取れるんだろうなと思っています」
トップ下でフィニッシャーとしても期待される南野の得点感覚を吸収して、こぼれ球への意識を高めている堂安。「チームメイトにも自分は得点取りたいっていうのがバレている」と笑い、「10番が取るというよりも、僕が取ると(チームは)乗ると思います」と言ってみせた。
点を取るべき人が取る。決勝トーナメントを勝ち抜くためにはゴール前の職人たちの力が必要だ。