森保ジャパンの“ラッキーボーイ” 久保も賛辞を贈るアジア制覇に必要な「ピース」【現地発】
日本はイランと4強を懸けて激突する
森保一監督率いる日本代表は1月31日、カタール・ドーハで行われているアジアカップ決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦し、3-1の勝利を収めた。ベスト8へ進出し、準々決勝はイランとの対戦が決定。バーレーン戦ではDF毎熊晟矢が先制点と3点目をお膳立てして躍動。ダイナミックなプレーで株が急上昇中の毎熊は今大会を象徴するラッキーボーイだ。
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日本は前半31分、右サイドバックの毎熊が中央でボールを受けると右足で弾丸ミドル。ゴールポストに当たって跳ね返ったところに反応したMF堂安律が蹴り込んで、日本が待望の先制点を奪った。その後、後半4分にはMF久保建英、オウンゴールで1点を返されたあとの同27分には毎熊のパスからFW上田綺世が加点し、3-1で勝利した。
右サイドバック(SB)としてダイナミックなプレーを見せている毎熊はグループリーグ(GL)第3戦インドネシア戦(3-1)に続いて先発。レギュラー争いで評価はうなぎのぼりで、大舞台でも臆することなく堂々とした姿が印象的だ。インドネシア戦では、追い越す動きを見せながらもインサイドに入っていく、攻撃で良さを発揮。バーレーン戦でも思い切ったミドルは“スーパー”だった。
「プレーしていて、相手に1本シュートを打たれた後に、モニターに1-0と出ていたので押し込んでいるけどシュートを打てていないんだなと。相手もうしろに重かったので、自分が中のスペースで受けたら打てるなと思って入って行ったら点につながったので良かった。人との距離感は常に意識しているし、自分が外にいると人と人がつながらないと思った。(相手は)うしろに重くて、自分があのポジションを取ったけど、来る様子がなかったので、ファーストタッチでいいところに置いて打とうというのは受ける前に決めていた。軌道的に『入ったかな?』と思ったけど、『入んなかった』と思ったところ(堂安)律が決めてくれた。今後も出していければ」
短期決戦で必要なのはラッキーボーイ的な存在。2011年大会の優勝時にFW李忠成氏が決勝で伝説のボレーシュートを決めて一躍ヒーローとなったように、大会を象徴するような選手が出てきてほしい。
そのなかで、今大会は毎熊にスポットが当たっている。久保もバーレーン戦後に「彼が今日のMVP」と話しており、堂安も「素晴らしかった」と手放しで拍手を送った。
初めての大舞台でも堂々とプレーしているように見えるが「ちゃんと緊張はしているし、会場の雰囲気も日の丸を背負う重圧も感じています。周りの経験ある選手にサポートしてもらっている」という。堂安、久保ら右サイドの連係は試合を重ねるごとに高まっている。毎熊は日本のアジア制覇に必要な「ピース」になり得るかもしれない。