三笘薫が示した“モノが違う”存在感 8強・イラン戦での最適な「活用法」とは?【現地発】
日本はイランと4強を懸けて激突する
森保一監督率いる日本代表は1月31日、カタール・ドーハで行われているアジアカップ決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦し、3-1の勝利を収めた。ベスト8へ進出し、準々決勝はイランとの対戦が決定。今大会4試合目でMF三笘薫が初出場して約33分間プレー。本調子ではないなかでも、パス、トラップ、ドリブルで違いを見せた。
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日本は前半31分、右サイドバックのDF毎熊晟矢が中央でボールを受けると右足で弾丸ミドル。ゴールポストに当たって跳ね返ったところに反応したMF堂安律が蹴り込んで、日本が待望の先制点を奪った。その後、後半4分にはMF久保建英、オウンゴールで1点を返されたあとの同27分には毎熊のパスからFW上田綺世が加点し、3-1で勝利した。
そして後半22分、森保ジャパンにとって待ち望んだ瞬間が訪れた。左足首の負傷で3試合連続ベンチ外だった三笘が戦列に復帰。森保監督は「アディショナルタイムも含めて30分から40分くらいかなと思っていた」と、プレー時間を想定していたという。
定位置の左サイドに入った三笘はファーストプレーからドリブルで仕掛けて持ち味を発揮。次のプレーにすぐ移れる完璧なトラップを連発し、後半40分には左サイドからスピードに乗りながら約50メートルを絶妙タッチで相手3人を置き去りにするドリブルを披露した。最後はゴール前のFW浅野拓磨にラストパスを送って決定機を演出するなど、復帰戦とは思えないほど“モノが違う”という存在感を示した。
「結構、大きな怪我だったけど無事に復帰できたのは良かった。スタッフ、ブライトンからサポートも受けたので感謝して、恩返ししたい。(復帰は)予定通りくらいで、できたらインドネシア戦くらいで出られたら良かったけど、そこまで遅れていないと思う」
三笘の復帰は森保ジャパンにとって本当に大きい。だが、まだまだ無理をさせる段階でもない。三笘の不在時にゴールを決めるなど決定力の高さを誇っていたMF中村敬斗をスタートから起用して、残り30~40分でスーパーサブとして三笘を投入するパターンは相手にとって脅威になる。特に次戦のイラン戦。相手は日本と同じ中2日となるが、ラウンド16のシリア戦で退場者を出し、10人で延長含めた120分とPK戦を戦い抜くというタフなスケジュールをこなす。疲労がたまってきたところでの三笘の投入はかなり手を焼くことになるだろう。
これで攻撃に大きな幅が生まれる。3大会ぶり5度目の優勝を目指すアジア杯、森保ジャパンに“ラストピース”が揃った。