「STNスポーツ」のイ・サンワン記者が激しい主張

　韓国代表は1月30日、アジアカップの決勝トーナメント1回戦でサウジアラビア代表と対戦。1-1で延長戦、PKにまでもつれた一戦は、GKチョ・ヒョヌが連続セーブで勝利を手繰り寄せた。韓国メディアは「サウジアラビアには一定の制裁は必要だ」と、対戦国の“悪い癖”を指摘している。

　グループリーグでE組2位通過となった韓国は、F組１位のサウジアラビアと激突。後半開始直後に失点し、1点のビハインドを負った。それでも同アディショナルタイム9分、FWチョ・ギュソンのヘッド弾で追い付き延長戦へ。決着がつかなかったため、PK戦までもつれる。GKチョ・ヒョヌのビッグセーブ2発もあり、4-2で韓国がベスト8への進出を決めた。

　韓国メディア「STNスポーツ」のイ・サンワン記者は「サウジアラビアの腐ったサッカーは今すぐ消滅すべき。彼らを今すぐ追い出し制裁を受けさせるべきだ」と糾弾。指摘したのは、サウジアラビア側の選手が倒れて“時間稼ぎ”する様子や、主審の見えない部分での悪質なファウルの部分だ。

「相手選手との接触や体力の消耗で本格的な治療が必要な選手もいただろうが、誰が見ても薄っぺらい“ベッドサッカー”をしている印象を拭えないシーンもあった。また延長戦では、サウジアラビアの守備陣がファン・ヒチャン（ウォルバーハンプトン）に激しい牽制をかけた。そのファン・ヒチャンの首襟元を主審の目のトリックでこっそり掴んだ映像が放送カメラに映っていた。意図的で悪質な行為ではあったが、主審は警告カードなどの物理的制裁を加えなかったため、サウジアラビアの巧妙なファウルは激化していった」

　上記の点を挙げつつ「世界的に有名なマンチーニ監督が指揮を執っても、中東特有の悪い癖は残っており、今回のアジアカップでもそれがはっきりと表れた」と言及。PK戦の際には試合終了前にピッチを後にした相手のロベルト・マンチーニ監督について「選手たちだけでなく、名将マンチーニ監督も、理解できない、起こりえない行為をしたため、我々は眉をひそめた。相手に対する敬意や礼儀など微塵も感じられない行動であり、指導したサウジアラビアの選手に対しても失礼である」と名将の行動に対しても一言加えている。

　もっとも、マンチーニ監督は試合後「試合が終わったと思っていたので謝罪したい。選手には感謝をしたい」とこの行動に関して弁明していた。

　韓国を苦しめた相手国のプレーに関し「サウジアラビアは、時代遅れの習慣とサッカーでアジアサッカー全体を侮辱しているのだから、やはり何とかしなければならない問題だ」と、厳しい指摘を続けるイ・サンワン記者。今大会はアディショナルタイムをきっちり設ける方針が取られている。その恩恵を後半アディショナルタイム9分に受けたとも言える韓国だが、サウジアラビアの手荒いプレーの数々にはうんざりしていたようだ。